第12回 化粧品戦国時代で生き残る企業差別化の事例と商標戦略

【週刊粧業2016年7月25日号6面にて掲載】

 インターネットが世の中に浸透するまでは、化粧品業界もテレビCMなどマスメディアの力を利用できる大企業が圧勝していたように思います。

 しかし、インターネットの登場後は、資本力に乏しい企業でもマーケティングのやり方次第でクチコミを巻き起こせるようになりましたし、それが評判サイトを通して一気に広がっていくようになりました。時代はまさに化粧品戦国時代といった様相を呈し、ちょっとやそっとの差別化は飽和状態といった状況になってきたように思います。

 そんな中、おもしろい取り組みをしているなと感じた企業を3社ほど取り上げ、商標の観点からコメントしつつ差別化を可能にした要因を探ってみたいと思います。

 一つ目は、ビジュアルで差別化を図ったモルトベーネ社の事例です。悪魔の形をしたヘアスタイリング剤で有名で、シリーズ名称である「Devil/デビル」はもちろんのこと、種々のパターンがあるスタイリング剤容器も立体商標として商標権を取得しています。この種の工業デザインについては新規なものであれば意匠法による保護を受けるのもよいですが、立体商標として保護することで半永久的に保護が及ぼせるのがメリットです。

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髙橋 伸也

フルブルーム国際商標事務所 所長弁理士

早稲田大学政治経済学部卒業。日本でも数少ない商標専門事務所を経営。化粧品・日用品業界をはじめとした中小・ベンチャー企業の商標出願支援と外国・国際商標出願支援を得意としている。商標・ブランディングの専門家として数々のメディアに寄稿している。

http://www.fullbloom-tm.jp/

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