並行輸入の解禁や化粧品売場の増加によってフレグランスを目にする機会は20年以上前に比べて確実に増えている。しかしながら市場規模がそれに乗じて急成長したとは言えないのが現状だ。
ブルーベル・ジャパンではフレグランスのリーディングカンパニーとして業界の健全な発展を目指し、様々な施策に取り組んできた。百貨店の売場づくりで培ったノウハウを生かし、今後は一般流通の売場演出も強化する構えだ。
川辺では百貨店向けに初のメゾンブランド「ミラーハリス」の投入効果とホールセールにおける積極的な販売活動もあって2017年3月期のフレグランス事業が売上高25億1518万円(前年比1.2%)と堅調に推移した。
ウエニ貿易ではプライベートと、正規販売代理店を担う多数のフレグランスブランドを取り扱う。同社の強みの1つに、豊富な品揃えの中からデータ分析に基づいて各店舗の売れ筋を選出する売場提案がある。
SPRジャパンでは「サムライ」「サムライウーマン」とも好調に推移し、2017年7月期はおよそ5%の成長を達成した。
アラミスでは「アラミス」ブランドのアラミスクラシックをはじめ「アドベンチャー」「ブラック」が多くの新客を獲得し、フレグランスの売上は順調に推移している。
フォルテでは伊・ヴェネツィア発祥のブランド「モノテーム」の化粧品専門店への導入を希望している。
フィッツコーポレーションでは2017年6月期をプラス成長で終えた。昨年10月にプラザで先行発売した「ヴァシリーサパフュームスティック」や「OCEAN TOKYO」がプロデュースしたヘアスタイリングワックス「オーシャントリコ」などがヒットした。
ルズでは和の香りのフレグランスシリーズ「J-Scent」(全9種、オードパルファム、各50mL・3500円、日本製)を今年2月に導入した。
フレグランスアドバイザーMAHOこと、山田麻穂氏は昨年のフレグランス市場について、「国内ブランドではトイレタリー寄りの手軽に使える新製品が目立った」と指摘する。
高砂香料工業ではアジアにDNAを持つ香料メーカーとして、昨年から「アジアンボタニカル」をテーマとした香りに着目し、そのラインアップを拡充している。
並行輸入の解禁や化粧品売場の増加によってフレグランスを目にする機会は20年以上前に比べて確実に増えている。しかしながら市場規模がそれに乗じて急成長したとは言えないのが現状だ。ディスカウント販売が広がり、「世界で1番安い」といわれるまでになった日本だが、今一度フレグランスの原点に立ち返り、丁寧に売場を作り込むことであらためて魅力を再認識してもらう取り組みも始まっている。
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