ブックタイトル化粧品・トイレタリーの専門誌C&T|2014.10(季刊No.161号)

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概要

化粧品・トイレタリーの専門誌C&T|2014.10(季刊No.161号)

ピンク~ゴールドで華やかな雰囲気、懐古調も~アイテムが多様化、生活全般で香りを楽しむ~ブラン・山田麻穂氏ブランのフレグランスアドバイザー、山田麻穂氏は今年1月に事務所を五反田に移転し、パーソナルフレグランスカウンセリングを行う「プライベートトワレ」で香りの魅力を広く伝えている。?月には自由に香りが楽しめるカフェ「サロンドフレグランスシヤージュ」も併設し、香りとの出会いの場づくりに積極的に取り組んできた。日本フレグランス協会のPRも務め、フレグランスの啓蒙活動の一翼を担う山田氏に最近のトレンドをついてたずねた。――この1年間を振り返るとフレグランス市場はいかがでしたか。山田食品や家電にみられたような増税前の大きな駆け込み需要はみられなかった。その分4月以降の反動も少なく、微増状態が続いてる。三越銀座店のフレグランスコーナーが(人通りの多い)1階から地下1階に移設となったが、堅調に伸びているときいている。――今年の香りの傾向を教えて下さい。山田「ランバンエクラ・ドゥ・アルページュ」「クロエ」は引き続き人気が高く、メゾンフレグランス売場も感度の高い人で賑わっている。今秋冬はローズをはじめとするフローラル系の香りや、コクのあるフルーティの香りが目立つ。クラシックな香りを現代によみがえらせる動きも出てきた。スミレとアイリスのパウダリックな要素を加えて軽やかに仕上げ、女性のお「サロンドフレグランスシヤージュ」しろいのようC&T2014-10なノスタルジックな要素がみられる。フルーティではプラムの濃い酸味と甘さを組み合わせたジューシーさが凝縮され、エレガントな大人の女性の雰囲気で華やかさを表現している。色合いはピンクからゴールドが中心で、華やかで懐古的な装いが多い。以前のボトルはキャップが山田麻穂氏プラチナカラーのものが多かったが、今はゴールドが主流となっている。――昨年はスメルハラスメントに対する報道がみられましたね。山田ネガティブな取材を受けることはあった。人工的要素が強いと気に障る香りになる可能性があるが、それを乗り越えて商品は増え続けている。ファインフレグランスではバスラインが充実しつつある。生活全般の中で香りを楽しむ方向性があり、香りの需要が高まっていきそうだ。ストーリーやバックグラウンドを重視するフレグランスはトイレタリー愛好家と一直線には結びつかないが、香りがそこにあるという意識を持つのはいいことである。また、ハウスホールドの香りにこだわる人がファインフレグランスのバスラインに出会い、フレグランスにグレードアップすることを願っている。――最近、気になる動きはありますか。山田海外ではつけ心地にこだわるボトルが出ている。女性はパウダーのようなつけ心地、男性はシャープな出方を好むという。スプレーボトルの感触、押し心地、つけ心地なども製造担当者は工夫する。ノズルを出来るだけ目立たなくし、美観を損ねないようになってきた。今後は香りのテクスチャーも意識できるようになってほしいものだ。21