木村店長に聞く、不況下にあって
顧客の心を掴む秘訣とは
――リーマンショック以降、 お客様の購買行動に変化はありますか。
木村店長 実際にお客様の財布の紐が固くなっています。 それ以前は、 スキンケアを買いに来られたお客様でも、 会話が弾むと口紅を買っていくことが結構ありました。 しかしながら現在は、 予め購入する商品を決めて来店されますので、 プラスワン活動はなかなか難しくなっています。
不況になってくると、 化粧品のランクを下げたいというお客様も出てきます。 よそのお店に行ってしまわれるよりは、 引き続きうちにお越し頂きたいですから、 敢えてこちらから価格の満足度を伺うこともあります。
お客様の発する細かなサインを見逃さないことはもちろん、 お客様ごとの来店回数や1回あたりの購入金額を台帳でしっかり管理する事も、 より重要になってきました。
――購買行動の変化を受け、 どのようにすべきと考えますか。
木村店長 お客様が 「不必要なものを買わない」 ということは、 必要なものは購入してくれるということです。 つまり、 自分を美しくするためには 「これだけは必要」 と思って頂く以外に打開策はないと思います。
当店では、 スキンケアの使用方法や使用量をお伝えする時、 必ずスキンビジオムを使用しています。 全ての人に共通するような説明をしてもお客様はそれを自分のためにしてくれているとは感じません。 実際に自分の肌をご覧になって頂き、 その改善策を一緒になって考えることで初めてお客様は自分のために説明してくれていると実感します。 その中で本当に必要なものをご提案するように心掛けています。
――昨年は、 メイクアップのイベントを2回も行ったそうですね。
木村店長 イベントでは、 プロのメイクアップアーティストを招いて、 お客様向けの 「春」 と 「秋」 のメイクパターンをレッスンしてもらいました。 自分が最も美しくなるためにどの化粧品を使わなければいけないのかを明確に示すことで、 「これは自分の化粧品」 と思って頂けましたので、 今後、 好循環につながっていくものと思います。
――高級感を打ち出したが故に、 フリー客が入りづらくなった部分への対処は。
木村店長 フリーのお客様は入りづらくなったかもしれませんが、 購入単価がよそに比べて高いというお店の特徴を考えた場合、 通って下さるお客様に高い満足を提供することに集中することが 「攻め」 につながると思います。 優良なお客様を逃がさず、 いかにそこに新しいお客様を加えていけるかが勝負になってきます。
新客獲得に向けては、 1日平均3~4人は訪れる 「眉メイク」 の強化と、 3750円の 「クイックエステ」 を前面に打ち出して、 そうしたお客様をいかに近々導入する比較的手頃な 「ネイチャー&コー」 に興味を持って頂き、 購入してもらうかにかかってくると思います。
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この記事は週刊粧業 掲載
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