新食器用洗剤「手肌プレミアム」、2010年末までに3.5%のシェア目指す
ライオンは、「高い洗浄力」と「手肌へのやさしさ」を両立した食器用洗剤「CHARMY 泡のチカラ 手肌プレミアム」を2010年10月6日より発売している。
従来型のマイルドタイプの食器用洗剤は手荒れにくい界面活性剤の使用などで手肌の荒れにくさを訴求しているのに対し、「手肌プレミアム」では高い洗浄力を維持しながら新開発の刺激ブロック技術を採用することで手肌の荒れにくさを訴求しつつ、化粧品の保湿成分として知られる「乳酸ナトリウム」を配合することにより食器洗い後の手肌感触の良さまで追求していることが画期的だという。
そこで今回は、「手肌プレミアム」の今後の育成方針などについて、長澤二郎ハウスホールド事業本部リビングケア事業部長に話を伺った。
――「手肌プレミアム」の特徴は。
長澤部長 化粧品にも配合されている保湿成分「乳酸ナトリウム」を配合した点が大きな特徴だ。これまでの食器用洗剤というのは、洗浄成分を手肌に寄せ付けないというブロック技術により手肌へのやさしさを訴求していた。ところが乳酸ナトリウムを手肌にしみこませることでしっとり感を付与することができた。
――これまで乳酸ナトリウムが配合できなかったのは何故か。
長澤部長 台所用洗剤というのは、様々な洗剤の中でも皮膚に直接触れてしまうという意味で最もデリケートなアイテムといえる。これまでは単に保湿成分を入れ込むと他の成分との相性が良くなかったり、処方がとても難しかった。しかし今回は、当社独自の乳酸ナトリウム配合処方により、刺激ブロック技術の効果を維持しつつ配合できる目途がついたため商品化に至った。
――TVCM以外でのプロモーション展開については。
長澤部長 台所用洗剤では、「洗浄力重視派」が約6割であるのに対し、「手肌へのやさしさ」を求める人はまだ少数派であるため、TVCMでのプロモーションと合わせ、クチコミマーケティングを小規模で展開している。
ターゲットが絞られた商品であればあるほど、空中戦よりも地上からじわじわ攻めていく方法というのが効果を発揮する。クチコミにより本当に手荒れに悩む人にピンポイントで訴求できればと考えている。
もう1つは、ドラッグストアのスキンクリーム売場の横にハンガー什器などで「手肌プレミアム」を陳列してもらうことを念頭に置いている。ターゲット層が立ち寄りそうな売場で「手肌プレミアム」を目立たせることは非常に面白い。台所用洗剤で手が荒れるからスキンクリームを置くという従来とは逆の発想で、スキンクリーム売場で「手肌プレミアム」を訴求するようなことを仕掛けてみたい。
――訴求ポイントで工夫は。
長澤部長 「手肌プレミアム」は、幾つかの優れた特徴を有した食器用洗剤だが、訴求ポイントは「高い洗浄力」と「手肌へのやさしさ」の2つに絞った。
あまり多くの特徴を伝えてしまうと生活者の皆さんが拒否反応を示してしまう。実は、スポンジ除菌ができるというのは、競合品にはない特徴だが、商品パッケージの左端でささやかに訴求している。
さりげなくスポンジ除菌もできることがわかるぐらいのアピールが一番良い訴求方法だと思う。
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この記事は週刊粧業 掲載
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