サンスターの通販化粧品ブランド「エクイタンス」は2005年の発売から年々着実に愛用者を増やしている。ブランドのコンセプトには心身美を意味する「ボーテホリスティック」を掲げ、身体の内側と外側から働きかける内外美容の理論に基づき、美白とアンチエイジングの2シリーズを展開している。
「エクイタンス」のこれまでの歩みと今後のブランド育成に向けた展望について福垣恭子H&B事業部マーケティング部 エクイタンスG課長に話を伺った。(記事全文はこちら)
サンスターが薬用美白化粧品の開発に取りかかったのは、今から遡ること約30年前。
その当時、女性の多くがこんがりと日焼けした肌に憧れた時代、美白時代到来を機敏に察知していた大手化粧品メーカーを中心に美白成分の開発が水面下で進んでいた。やや遅れて参入した同社では「同じ土俵で戦っても仕方がない、他社とは違うアプローチで美白を捉えてみよう」と、独自の有効美白成分の開発をスタートさせる。
シミはメラニンと深い関わりがあり、そのメラニンはアミノ酸の一種であるチロシンを原料として作られる。メラニンを作り出す細胞、メラノサイトは紫外線を浴びることにより、メラノサイトの中にある酵素チロシナーゼの活動が活発化し、チロシンをメラニンへと変換する。通常であればこのメラニンはターンオーバーの働きによって体外に排出されるが、過剰に増えたり、蓄積が進むことでシミとなってしまうのだ。
このシミ生成の一連の過程には、様々なステップが存在するが、当時開発されていた美白成分のほとんどは酵素チロシナーゼを阻害することによってメラニンの生成を抑えるというものだった。
そこで同社では、100種類を超える候補成分について片っ端から調べあげ、ようやく見出したのが、紅花由来の「リノール酸」という成分で、酵素チロシナーゼを分解促進し、シミをもとから抑制するという新しいコンセプトの美白成分だった。
同社ではその「リノール酸」に新たに「リノレックS」という愛称をつけ、美白効果の検証やメカニズムの解明、安全性の確認、臨床データの収集など丁寧にエビデンスを積み重ねた。
これまでにない新しいコンセプトで美白へと導く「リノレックS」は、2001年に厚生労働省より有効美白成分として承認された。承認を得られたのは、研究開発に着手してから、なんと18年後のことだった。(以下、省略)
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