資生堂、「クレ・ド・ポー ボーテ」のロシアでの販売を開始

粧業日報

カンタンに言うと

資生堂、「クレ・ド・ポー ボーテ」のロシアでの販売を開始

 資生堂は、最高級ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」のロシアでの販売を開始している。在モスクワの100%子会社「資生堂ロシア」を通じて、モスクワの高級デパート1店で11月下旬から販売を開始した。

 「クレ・ド・ポー ボーテ」は、グローバルメガブランドの一つとして全社的に注力しているが、現在の日本を含むアジア、米州での展開に加え、次期3カ年(2014年度~2016年度)中の欧州での展開をめざし、グローバル展開を加速させていく。

 モスクワの高級デパート「TSUM(ツム)」で、「クレ・ド・ポー ボーテ」のスキンケア・メークアップ全品(45品目173品種)の販売を開始した。今回のロシアでの発売により、「クレ・ド・ポー ボーテ」の展開国数は世界12カ国・地域(日本・中国・台湾・韓国・マレーシア・タイ・シンガポール・ベトナム・インドネシア・アメリカ・カナダ)になる。

 ロシアでの展開においても他地域と同様に、グローバルブランド「SHISEIDO」カウンターとは別に、「クレ・ド・ポー ボーテ」専用カウンターを設置、ビューティーコンサルタント(BC)も別の制服を着用し、SHISEIDOとは異なるブランド独自の世界観を店頭からも提案していく。

アジア・アメリカを戦略市場とし、
2017年度までに海外比率倍増に

 同社では、2017年までのロードマップとして、「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレイヤー」になることをめざしているが、「クレ・ド・ポー ボーテ」は2011年に世界戦略を視野にブランド刷新。「SHISEIDO」とは異なった顧客に出会うための鍵を握るブランドであり、2011年度も海外市場で2ケタ成長をしている。

 先進各国における化粧品市場が軒並み成熟する中、同社では、新興国での対応強化や、次の成長エンジンづくりを急務と捉えている。新興国の中でも、欧州の化粧文化の影響が強く、また概して日本の先進技術に対する憧れが強いロシアは、現3カ年計画の中でも最優先市場のうちの一つと位置づけている。

 同社は、1999年に代理店を通じてロシア市場に参入したが、より機動的な展開をめざし、2008年からは100%子会社「資生堂ロシア」が事業を展開している。

 ロシアでの展開は、他の欧州諸国での展開と同様に、プレステージ市場に特化した戦略をとってきたが、2011年には欧州で初めてヘアケアブランド「TSUBAKI」を日本から輸入・販売を開始するなど、新たな展開も並行して行っている。

 2011年には、世界で展開するグローバルブランド「SHISEIDO」に次ぐ柱として育成すべくブランドを刷新、社内組織も、世界市場でのマーケティングを一貫してコントロールするチーム「クレ・ド・ポー ボーテ グローバルユニット」や、独立した研究組織「クレ・ド・ポーボーテ研究所」を発足させるなど、体制を強化している。

 富裕層が増えつつある中国をはじめとするアジア市場と、リーマンショック(2008年)後も「クレ・ド・ポー ボーテ」が好調なアメリカをグローバル戦略市場と位置づけ、ブランド認知の拡大を進め、2017年度までに海外比率を倍増させるレベルにまで育成していく計画だ。

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