ハリウッド化粧品の戦略会社として位置づけられているアヴァンセは、アイゾーンに特化した製品を展開している。
1937年にハリウッドのメイ牛山氏が、日本で初めてマスカラを紹介して以来、アヴァンセが先頭を切る形でアイゾーン化粧品を販売してきたが、他社に押され低迷した時期もあった。
2010年に八木奨二社長が経営を任されて以降、製品開発やプロモーションを強化し、確実に業績を伸ばしており、経営者としての手腕を発揮している。就任から3年が経過した現在の状況と、市場競争を生き抜いていくための今後の展望について話を聞いた。(記事全文はこちら)
就任3年で売上げが1.4倍に拡大
ターゲット絞った訴求が奏功
――社長就任から3年が経過しましたが、この3年間の実績を教えてください。
八木 今期の実績は就任時から約1.4倍の規模に成長し、3年間増収増益にすることができました。当社は一時、伸び悩みの時代を経験しましたが、その低迷期から脱出したと言えるでしょう。
売上げを拡大した最たる要因は、まずターゲット層を明確化したことが大きいと思います。これまで、アヴァンセの製品はターゲット層があまり明確化されておらず、どちらかといえば上品な女性をイメージして製品をデザインしてきました。従ってメークブランドであるにもかかわらず大人しい印象が強く店頭であまり目立ちませんでした。
私が代表に就任して以降はターゲットを絞り込み、イメージを大幅に変更しました。その女性像は、「ギャルを卒業して大人になっていく過程の25~35歳の女性」です。従来の上品さを含みつつ、デザインも「いつまでも可愛いモノを持っていたい」というターゲット層の志向に合わせ、はっきりとした色彩をパッケージに採用し、手に取った時の「楽しさ」を訴求しました。
次に、今まで店頭販促がおろそかになっていた面を反省し、積極的に店頭に足を運び、状況把握と現場の方の意見の吸収に努めました。当社の製品が、一体どこに展開していて、お店ではどの立ち位置にあるのか把握しなければ、営業施策と販促も打ち出せないからです。現場に赴くことで、売場が求めている販促物をつくることもできます。
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この記事は週刊粧業 掲載
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