一丸ファルコス、ワイルドタイムエキスの新たな美白アプローチにアジアから熱視線

C&T 2015年3月16日号 42ページ

カンタンに言うと

一丸ファルコス、ワイルドタイムエキスの新たな美白アプローチにアジアから熱視線
 化粧品・医薬部外品、健康食品の機能性原料の研究・開発を行っている一丸ファルコス(本社=岐阜県本巣市)は、日本を含むアジアの国や地域で市場が拡大している「美白」ニーズへの対応に向け、新規性の高い原料の開発を進めている。

 今回はその中から、斬新なアプローチで美白肌を訴求することから、昨今出展した展示会セミナーでも高い評価を得た原料と、皮膚のリンパに注目した新しい切り口のサンケア・UVケア素材を紹介する。

 まず紹介する「シンデレラケア〈タイムエキス(1)〉」(外原規適合)は、ワイルドタイム、クリーピングタイムとよばれるヨーロッパ原産の「Thymus serpyllum」の地上部から抽出したエキス(タイムエキス)で、「メラニンの歩みをとめる」という新たな美白アプローチをもたらす効果が認められた美白素材である。

 同社は、新たな美白原料の開発にあたり、メラニンを運ぶタンパク「キネシン」に着目して研究を進めた。キネシンとは、チロシナーゼやメラニンを内包するメラノソームを抱え上げ、色素細胞の中心から樹状突起の先端へ向かって運ぶ機能を持つ輸送タンパク。シミは、このキネシンによって運ばれたメラノソームが、表皮細胞へと受け渡され、表皮を黒化することにより、形成される。キネシンのはたらきを抑制することは、メラニンの表皮細胞への輸送を止め、表皮の黒化を防ぐこと(肌の淡色化)につながると考えられる。

 「シンデレラケア」を添加し、色素細胞のキネシン発現量を調べたところ、キネシン発現量が濃度依存的に抑制されることが確認された。「シンデレラケア」1%の添加ではキネシンの発現はコントロールの1割にまで抑制された。また、「シンデレラケア」0.5%を添加したメラノソームは、細胞の樹状突起の先端へと移動せず、中央部分に留まっていることが確認され、一方のコントロールは細胞の樹状突起先端への移動が見られた。

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