2014年の紙おむつ市場、ベビーと大人で明暗分かれる

週刊粧業 2015年3月30日号 1ページ

カンタンに言うと

2014年の紙おむつ市場、ベビーと大人で明暗分かれる
 紙おむつ市場は、少子高齢化の影響を大きく受け、ベビー用と大人用で対極の立場にあるのが現状だ。

 しかし、ここ1年半程は中国を中心とした訪日外国人の大量購入により、ここ数年縮小傾向にあったベビー用紙おむつのテープタイプが急成長するなど異様な状況に陥っている。

 国内の実質的な市場動向の分析が難しくなる中、各社ニーズを見極め、ベビー用、大人用ともに製品改良を続けており、今回取材したメーカーでは、ブランドのリニューアルが目立つ。

 成長が続く大人用市場では早くも単価が下落傾向にあり、価格競争によらない付加価値提案が求められている。

〈ベビー用〉
訪日外国人の大量購入が問題に
国内は価格下落に歯止めの兆し

 2013年の出生人口は過去最小の102万9800人となり、減少傾向が続いている。これに伴い、ここ数年縮小が続いているベビー用紙おむつ市場は、2014年も前年並み、微減で推移するのが自然だが、メーカーの調査によると前年比9%増で推移している。

 これは、中国人を主とした訪日外国人が日本の小売店でベビー用紙おむつを大量に購入し自国などへ流出させていることが大きな要因とみられ、正確な数値が読み取れない状況にある。花王やユニ・チャーム、大王製紙など海外展開しているメーカーの紙おむつは、品質の高さから現地では高級品として扱われ、自国で購入するより安価で手に入る日本で大量に購入されているためだ。

 これに対し各メーカーは生産体制を増強し、小売店側も大量購入を控えるよう呼び掛けるなど対策を講じているが、まだ沈静化するには時間がかかることが予想される。

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