ケイズ、目指すは「化粧品コンシェルジュ」、容器とOEMの融和で新価値創造

週刊粧業 2015年5月25日号 9ページ

カンタンに言うと

ケイズ、目指すは「化粧品コンシェルジュ」、容器とOEMの融和で新価値創造

 ケイズ(本社=石川県金沢市)は近年、容器提案にOEM事業を融和した「化粧品コンシェルジュ」として、資材から中身づくりまでを総合的にカバーした事業展開を進めている。

 4小間を構える第7回化粧品産業技術展 CITE Japan 2015(2015年6月3日(水)~5日(金)パシフィコ横浜)では、「金沢5つの美(美技・美観・美水・美食・美心)」をテーマに掲げ、北陸新幹線開通で脚光を浴びる金沢を全面に打ち出し、北陸の素材などを活用した独自性の高いOEMと、5つの美のテーマに即した容器提案を積極的にアピールしていく。角嶋一幸社長に意気込みを聞いた。

匠の技とおもてなしの心で
「金沢らしさ」をアピール

 ――今展示会の出展の狙いについてお聞かせください。

 角嶋 金沢市はユネスコ・クラフト創造都市に認定されている通り、匠の技に代表される多種多様な伝統工芸が今も脈々と受け継がれ、こうした歴史や文化が人々の暮らしの中に溶け込んでいる。

 この地で化粧品づくりを行う当社が今展示会で最も打ち出したいのは、優れたものづくりの技と心といったような「金沢らしさ」であり、容器に中身を入れて製品の感触と香りを体感してもらい、ブースに来ていただいた方々の五感に金沢らしさを訴求していく。

 ――今回のブーステーマ「金沢5つの美(美技・美観・美水・美食・美心)」の詳細を教えてください。

 角嶋 「美技」のテーマでは、金箔入り化粧品など伝統工芸を意識した金沢らしい化粧品を展示する。詳しい詳細は今の段階で言えないが、このほかにもものづくりの魂を持った我々にしか作れないあっと驚く秘蔵製品をブースで初披露する。

 「美観」と「美水」では、北陸の豊かな自然をアピールしていく。北陸は全国でも有数の温泉地として知られ、能登海洋深層水など水資源が非常に豊富だ。近年、化粧品づくりにおいて水にこだわった依頼が増えてきており、地の利を活かした化粧品OEMを提案していく。

 「美食」に関しては、食と化粧品のコラボをコンセプトに、従来の化粧品づくりの枠にとらわれない新たな取り組みを紹介する。OEMでは最近、食品分野からの異業種参入が多いが、単に食品を原料に活用するということではなく、見た目も剤型も食品のような化粧品を作って欲しいというニーズもある。そうした声に応えるべく、ブースでは生クリームのような質感が特長の「生石鹸」といったチャレンジングな製品を紹介する。

 最後に「美心」では、当社の企業指針である「おもてなしの心」を多くの方々に体感いただけるようなブースづくりに努めていく。「わからないことがあればケイズに聞いてみよう」と思っていただけるような、容器とOEMに精通する化粧品コンシェルジュとして、社員1人ひとりがお客様に正確な情報を提供できる強みをアピールする。

 ブースのレイアウトは「洗顔」「スキンケア」「ヘア・ボディ」「メーク・ネール」で大きく分け、各カテゴリーに応じた容器とOEMの提案を行っていく。化粧品づくりにおいて容器から中身、中身から容器という2つの切り口で最適な提案ができるのは当社ならではの魅力だと感じている。

 今回は北陸新幹線が開通して初のCITE Japanを迎え、交通の利便性が高まった今こそ当社が強みとする「匠の技」と「おもてなしの心」をアピールする絶好の機会になるだろう。

トレンド踏まえた新容器提案
独自性の高い取り組みを追求

 ――容器に関しては今回、どのような新製品を展示されますか。

 角嶋 「エアークッションコンパクト」は、コンパクトの中にあるスポンジにリキッドファンデーションを含浸させたもので、非常に使いやすいのが特長だ。韓国でヒットしたこの容器を今回、日本で一早く紹介する。スキンケアでは、美容液を1滴ずつ出せる「ドロッパーチューブ」と、昨今のオーガニックブームを受け、木目調のキャップを採用したハンドクリーム容器を提案する。

 ――展示会後のフォロー活動に関して、貴社ではどのような取り組みに注力されますか。

 角嶋 当社はアロマの香りを手紙に添えて手紙を送る「いしかわ文香(ふみこう)プロジェクト」の一員で、展示会後は香りを添えた手紙とともに容器の新製品などを定期的に提案する。手紙に添えられた色鮮やかな水引と能登半島をイメージした爽やかな香りを通じ、五感から印象づけができるようなアプローチをしていく。

 我々のものづくりのDNAの中には、こうした長年の歴史と文化が刻まれている。当社としては「金沢らしさ=ケイズらしさ」として置き換え、独自性の高い取り組みを追求していく方針だ。

 来年6月には本社機能を備えた新工場が金沢市内で稼働し、今後は「OEM+容器」というケイズらしい化粧品づくりをさらに進化させていく。

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