三葵コーポレーション(本社=愛知県岡崎市)は、日本とタイに化粧品容器の製造工場を持ち、容器の企画設計・開発から製造まで一貫した生産体制を整えている。また、中国・台湾の容器メーカーと提携し、値頃感のあるユニークな輸入容器も取り扱っており、東京営業所・ショールーム(写真)を含めた国内外5拠点のグローバルネットワークを活かした開発・提案力を強化している。
出展するCITE Japanでは、化粧品容器の「バラエティ」をテーマに、様々な加飾技術を用いたデザイン容器を一堂に揃え、オリジナル容器の開発から製造まで一社で取り組むトータルサービスをアピールする。展示容器には、国内OEM/ODM企業の協力を経て、中身も充填し、最終製品化をよりイメージしやすい形で紹介していくという。来場者には開発容器のサンプリングも行い、品質へのこだわりも一緒に伝えていく。
昨今の化粧品容器の市場性について、伊藤博行社長は「コスト面で中国・台湾製の容器を選択する顧客は増えたが、その差は徐々に縮まっている。また、価格とともに、品質レベルが向上してきているのもたしかだ」との見解を述べた上で、「しかしながら、長年培ってきた『日本製』の信頼や価値はそう簡単に揺るがないはずだ。日本の容器メーカーとして、品質面でのアドバンテージを打ち出し、日本製容器の輸出ビジネスにも事業成長の活路を見出していきたい」と語った。
主力のメークアップ分野では、ファンデーションやアイシャドーなどの「コンパクト」をこれまでに21シリーズ展開するなど豊富なラインナップを強みに、ラグジュアリー系から通販、セルフ系まで幅広いブランドでの採用実績を持つ。近年は、スキンケアを軸にメークアップへとシリーズを拡げるブランドが増えてきたオーガニック系の採用も増えてきている。
グローバル進出に合わせ、総合容器メーカーとしての歩みをスタートした同社は、スキンケア、ヘア&ボディケア向けのボトル容器の開発・販売を育成分野として取り組み、コールドパリソン製法の導入や、ブロー成形の全自動化などの設備拡充も行っている。
伊藤社長は「メーク容器と同様に、『容器プラスαの提案』を目指し、開発コストを極力抑えたい顧客ニーズへの対応として、加飾技術を用いたオリジナル容器の提案を強化してきた。後発であることを踏まえれば、順調に開拓できている」と評価し、出展ブースでは、彫刻模様などデザイン性を重視したボトル容器なども展示する。
グローバル拠点となるタイサンキは、岡崎工場と同型のインジェクションブロー成形機を導入するなど日本品質を追求した容器の製造に取り組んでいる。また中国・台湾の協力企業と連携して商社機能も併せ持ち、国内と同様のサービス体制を築いている。
「ローカル企業の開拓に向け、現地スタッフの育成を急ピッチで進めていきたい」(伊藤社長)
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この記事は週刊粧業 2015年6月1日号 掲載
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