我が国の経済は、このところ緩やかな回復基調が続いており、個人消費は総じてみれば底堅い動きとなっています。化粧品の出荷金額につきましても、昨年1～10月までの累計では、前年同期との比較で101％となり、若干のプラスとなっています。
消費税増税のあった一昨年の出荷額の伸びが前年比104％で、昨年はその反動も予想されましたが、来日外国人観光客によるいわゆるインバウンド効果もあって、4年続けてのプラスが達成されるのではないかと大いに期待しているところです。
また、日本からの化粧品輸出金額も大きく伸びており、こちらは昨年1～10月で、前年比約135％の増加となっています。
これも、これまで、経済産業省の指導のもとアジア地域を中心に開催、推進していただいている「Japan Beauty Week」などの活動を通じて我が国の化粧品の品質、安全性が高く評価された結果と思います。
化粧品の品質、安全性の確保は、この業界に携わる者にとって最も重要な社会的責任です。私たちの諸先輩によるたゆまぬご努力によって、今日、我が国の化粧品は高い品質と安全性が評価され、国内はもとより海外のお客様からも高い信頼を得るまでに至りました。
本年も、厚生労働省をはじめ御当局のご指導をいただきながら品質、安全性の一層の改善に努めていきます。
このことが、お客様の日本製品に対する信頼を確固たるものにし、業界の持続的発展を支える土台となるものと確信しています。
中国をはじめとする新興国などの景気動向の不確実性によって、我が国の経済の先行きが影響を受ける可能性はあるものの、化粧品業界としては明るい未来を信じ、さらにお客様に信頼される製品の提供を続けていきます。
皆様方におかれましては、昨年に引き続き本年も当工業会に対する一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、本年一年の皆々様のご健勝とご繁栄を心からお祈り申し上げて、年頭のご挨拶といたします。
この記事は週刊粧業 2016年1月1日号 4ページ 掲載
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