エトワール海渡、生活者に自ら近づく直営店「OTIUM」を展開

週刊粧業 2016年3月28日号 7ページ

カンタンに言うと

エトワール海渡、生活者に自ら近づく直営店「OTIUM」を展開
 総合卸商社のエトワール海渡は、3月18日に都市型生活者に向けたライフスタイル提案ショップ「OTIUM(オティウム)」を東京・表参道にオープンした。

 開店に先立ち、同社は取引先などの関係者を招いて3月15日にプレオープンパーティを開催した。生活者のニーズがモノからコトへと変化している昨今、生活者の街やショップに求める要素、さらにはショップ側がメーカーや卸に期待する要素も変化している。

 こうした時代の潮流を受け、中間卸の立場にある同社自身が様々な業態を企画・実践することで、生活者やショップに対して新たな価値を提供していくことを目的に、同社は昨年から、鎌倉、成増、白金台、日本橋と4タイプの新たな直営店の運営を開始していた。

きっかけは顧客店舗の閉店危機
生活者と接して卸にフィードバック

 5店舗目となる「OTIUM」は、新しい大人世代の都市型生活者をターゲットに、「スタイル×機能性」のあるアイテムを揃えたセレクトショップで、1号店を感度の高い生活者が集まる表参道に出店して、生活者のニーズを探索していくという。

 集客型卸商社である同社が小売店を運営することになった背景には、1軒の顧客ブティックの廃業危機がある。昨年5月に同社初の直営小売店舗としてオープンした猫雑貨ショップ「鎌倉ねこサロン」は、もともと同社の長年の顧客先だった。その街で多くの人から愛されていたにもかかわらず後継者がおらず、閉店の危機にさらされていた。

 長年にわたり支え合ってきた店舗だっただけに、同社としても閉店を回避しようと動いていた中で「直営店にしたらどうか」という案が浮かび、妙案であるが名案であるということで店舗の存続のために同社にとって初めての試みである小売店の運営をすることになった。

 その際、鎌倉界隈は「江の島は猫島」と称されるほど猫との所縁が深く、猫をコンセプトとした雑貨店としてリニューアルオープンすることにこだわったという。

 現在、再び街の人に愛される店へと育成しているところだ。

 「お店がなくなった後にナショナルチェーン店が建つくらいなら、街に愛されるようなお店づくりをしていくべきではないかと考え、当社が引き継ぐことを決めた。これをきっかけに、卸商社である私たちが小売店やその先にある街や生活者のために何かできることがあるのではないかと考えるようになった。今の集客型卸から事業領域を広げ、さらに多くのニーズを発掘し、お応えしていけるような卸を目指したいとの思いで1店目の鎌倉ねこサロンが始まった。これ以降、それぞれコンセプトの異なった直営店舗が生まれた」(早川謹之助社長)

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