化粧品容器・パッケージ業界、問われる「需要過多」への対応力

週刊粧業 2016年3月28日号 1ページ

カンタンに言うと

化粧品容器・パッケージ業界、問われる「需要過多」への対応力
 国内化粧品市場は、インバウンド消費の影響により、業績を伸ばす企業が増えている。大手を中心とした上場企業の決算報告書を眺めれば、売上げもさることながら、利益の大幅な伸長が目立ち、大規模な宣伝・PRを必要とする新製品よりも、既にブランドが認知されている従来品の好調ぶりを窺い知ることができる。

 それを下支えしているのは、原料・資材を調達するサプライヤー企業であることは言うまでもない。今回特集する「化粧品容器・パッケージ」業界もまた、その一翼を担っているといえ、今特集では受注拡大により業績見通しの明るい企業が相次いだ。

 その一方で、この1~2年での急激な需要過多への対応で業界の疲弊化も懸念される。

輸出への波及で好調企業相次ぐ
納期は化粧品業界全体の課題へ

 化粧品容器の企画開発・販売を行う大手企業の社長は、昨今の受注傾向から「インバウンド需要の獲得に加え、それを弾みに輸出を促進するブランドメーカーが増えている」と見解を示し、こう続ける。

 「アジアを中心とした海外のブランドメーカーもまた、『メイド・イン・ジャパン』を求めて日本の化粧品OEMへ依頼する傾向が見て取れる。国内調達となる容器・資材関連にも波及効果をもたらしている」

 つまり、日本顧客の「インバウンド」と「アウトバウンド」への対応、そして「海外の顧客を獲得する国内OEMへの対応」という3つの流れが一気に押し寄せ、容器・パッケージ各社の業績を押し上げているのだ。

 しかしながら、そうした対応に追われるあまり、「新製品の開発にまで手が回らない」と吐露する企業は少なくない。手放しでは喜べない状況にあるようだ。

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