資生堂、蒟蒻由来グルコシルセラミドに美容効果を発見

粧業日報 2016年8月8日号 3ページ

カンタンに言うと

資生堂、蒟蒻由来グルコシルセラミドに美容効果を発見
 資生堂は2004年から研究を重ねてきた蒟蒻(こんにゃく)芋に含まれる「蒟蒻由来グルコシルセラミド」に、全身の肌のうるおいを守るバリア機能を改善する美容効果があることを解明した。

 蒟蒻由来グルコシルセラミドを3カ月間摂取したところ、全身の肌の水分蒸散量(肌から蒸発して失われる水分量)が減少し、肌のバリア機能が改善した。

 この知見をもとに、今後も美しく健やかな肌をサポートする美容健康食品の開発を進めていく。

 蒟蒻由来グルコシルセラミドの肌のバリア機能への効果を解明にするために、顔や体の乾燥が気になる成人男女を対象に、蒟蒻由来グルコシルセラミド1800μg(市販の蒟蒻板9枚分に相当)を摂取するグループと摂取しないグループに分けて肌への影響を測定した。

 その結果、3カ月間毎日摂取したグループでは、全身(頬・背中・ひじ・足の甲)の肌の水分蒸散量が著しく減少していた。

 また、被験者自身に肌の自覚症状を尋ねるアンケートでは、「肌のすべすべ感」「洗顔後のツッパリ感」の項目が継続摂取により改善する傾向にあり、肌への実効感も高まっていることがわかった。

 さらに、肌のバリア機能を改善するメカニズムについて研究を進めた結果、蒟蒻由来グルコシルセラミドを摂取すると、消化管や体内で代謝されてスフィンゴイド塩基となり、皮膚に到達することを解明した。

 また、スフィンゴイド塩基が「角層細胞のコーニファイドエンベロープ(角層細胞ひとつひとつを包み保湿機能を担う膜)の形成を促進する」「角層の細胞の隙間を満たす細胞間脂質をバランスよく増やす」「表皮の細胞同士の結合を高めることで肌の内側の水分を逃がしにくくする」といった機能を有することを見出した。

 これらのメカニズムによって、蒟蒻由来グルコシルセラミドが肌のバリア機能を改善したと考えられるという。
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