ビタミンC60バイオリサーチ、フラーレン新原料が予想以上の反響に

週刊粧業 2016年8月8日号 6ページ

カンタンに言うと

ビタミンC60バイオリサーチ、フラーレン新原料が予想以上の反響に


原料メーカーでは異例のPR活動
着実に成果上げ認知度は3倍に

 同社は、2005年にラジカルスポンジを発売した直後から、消費者向けのプロモーションにも積極的に取り組んでいる。これは、「原料メーカーとしては異例」(林社長)である。

 ラジカルスポンジ発売直後には、雑誌とのタイアップを行い、新しい美容原料である「フラーレン」を消費者に披露し、認知拡大に注力した。この頃からWebを中心とした情報発信にも着手し、美容コラムサイトなども活用し、美容感度の高い女性にアプローチを図ってきた。

 2011年には「フラーレンコスメ百貨」をWeb上にオープンし、そこで商品化されているフラーレン化粧品を随時紹介するなど、「情報の伝え方」を探求し続けている。

 同社のプロモーションで大きな転機となったのは、「@cosme」とのタイアップ企画だ。2012年に実施した「フラーレンコスメ特集」は、原料メーカーとしては初めて「@cosme」とタイアップし、フラーレンを配合している化粧品メーカーと協力してプレゼント企画を行った。

 翌年の2013年も数回にわたって「フラーレンコスメ特集」でアンケートや識者インタビューなどを掲載し、フラーレンへの理解を深める情報を多く発信した。

 また、2014年にはリアル店舗の「@cosmeストア」にフラーレンコスメコーナーを限定展開するなど、毎年趣向を凝らして、フラーレンに対する消費者の興味の喚起を行ってきた。

 さらに、Facebookページの「フラーレンコスメ愛好会」を立ち上げるなど、SNSにおいても、同社が率先して最終商品の紹介を行い顧客のプロモーションをサポートしている。

 消費者にフラーレンの存在やその高い機能を知ってもらえれば、フラーレンが配合された化粧品の付加価値向上につながる。化粧品原料としてのフラーレンを世界で唯一製造販売している同社が率先して情報を発信することで、フラーレン配合化粧品の認知を向上させることができる。原料メーカーでありながら、消費者の目に止まるメディアでの露出を高めているのはそのためだ。

 今年1~3月にかけては、「マイナビウーマン」など女性層から支持の高いWebポータルサイトでのプロモーションを実施した。これまで美容感度の高い層に対するPRが主だったが、今回は一般層に向けてフラーレンの認知拡大を図ったという。

 マイナビウーマンでは、「フラーレンではじめる美人肌メソッド」と題してフラーレンの紹介を連載し想定PV数をはるかに超え、好感触を得た。

 こうした地道な活動が徐々に成果として表れ始め、2013年には9%だったフラーレンの認知度が、2016年には約3倍の28%まで上昇し、徐々に消費者の中で美容成分としての認識が広がっている。

 同社は今後、MF、VFのさらなるエビデンスを取得し機能を探るほか、数年後に発売を予定している新商品の研究開発を進めている。また医薬部外品や医療用途への応用を目指した研究開発も進めている。

 また、海外での販売については、現在、韓国・台湾・中国・タイ・シンガポール・マレーシム・米国・カナダなどで販売しているが、販路開拓を強化し、将来的には同社の売上構成比の5割まで拡大させる方針だ。
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