ホシケミカルズ、国内化粧品メーカーの越境EC支援へ

粧業日報 2016年10月3日号 3ページ

カンタンに言うと

ホシケミカルズ、国内化粧品メーカーの越境EC支援へ
 化粧品OEMのホシケミカルズは、企画から原料・容器開発、パッケージ・広告制作、物流などまで一気通貫のサービスを展開しており、今年からは越境EC支援にも乗り出している。

 同社では、1996年にインドネシアで容器製造工場を建設したのを機に海外専門部署の体制を強化し、10年前からは中国や韓国、台湾、マレーシア、シンガポールといったアジア圏からのOEM依頼が活発化している。

 こうして、海外企業からの容器・OEMの受注をスムーズに対応できる体制が整備されていることが、今回の越境EC支援に取り組む大きな要因となった。

 「海外企業のOEMを受注する際、海外専門部署のスタッフが直接現地に足を運び、売場を見てトレンドを肌で感じてから、どんな商品を作るべきかを提案してきた。海外企業からの受注が増えることによって、現地のトレンドやニーズを把握することはもちろん、輸出通関手続きのノウハウなども併せて蓄積することができた。こうした有益な情報を単に社内で保有するのではなく、新たなサービスとして反映させようと考え、国内化粧品メーカーの越境EC支援を開始した」(企画開発室広報 平地祥子氏)

 越境EC支援では、沖縄ヤマト運輸と提携し、沖縄県那覇空港の隣接地に建設した「沖縄グローバルロジスティクスセンター(通称=サザンゲート)」内に充填工場を構え、ヤマトグループの物流ネットワークを活かし、充填・包装・物流までを一括で行う。

 同工場では2017年春を目途に保税化を申請している。保税化後は海外から輸入した特恵関税外の質の高い容器を外国貨物の状態で充填・包装し、輸入手続きをすることなく再び海外へ配送することが可能になる。これによって関税が発生せず、通関時のリードタイムも縮小するといったメリットが得られるという。

 「少子高齢化や人口減少による国内化粧品市場の長期的な縮小傾向を背景に、先々を見据えて海外進出を模索する国内メーカーが増加傾向にあるが、大手を除く中堅メーカーは海外に工場を持っていない場合が多い。当社はこれまで単に製品を製造するだけなく、容器から原料調達、広告制作などの販売支援まで包括的に支援してきた。海外でも国ごとによって異なる現地の消費者ニーズに対応し、具体的な販売戦略を提案しており、こうして国内外を問わずグローバルで包括的な支援ができるOEMメーカーは少ない。このため、最近では国内で展開しているような包括的サポートを海外でも同様の内容で展開して欲しいと望む国内メーカーからの化粧品OEMの受注や引き合いが増えてきている」(平地氏)
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