天真堂、「IoT」「AI」技術搭載した容器で化粧品業界に新潮流

週刊粧業 2016年11月21日号 6ページ

カンタンに言うと

天真堂、「IoT」「AI」技術搭載した容器で化粧品業界に新潮流
 医薬部外品OEMを軸に単品リピート通販のワンストップ総合支援事業を展開している天真堂では、「IoT」と「人工知能(AI)」の技術を搭載した容器を独自開発(特許申請中)し、来春を目途に商品化を進めている。

 新容器にはBluetooth通信機能を搭載し、容器の蓋にあるセンサーと専用アプリケーションとの連携によって商品の開封状態が確認できる。そのため、メーカー側が未開封のユーザーに対して商品使用を促す「プッシュ型提案」が可能になる。

 また、容器の基底部に搭載した光センサーが商品残量を自動で感知し、専用アプリに転送された通信データをもとに人工知能がユーザーの商品消費を予測する。これにより、ユーザーが商品を使い終わる直前の最適な時期での購入アプローチが実現するという。

 児玉和之社長は、新容器の開発に込めた想いとして「お客様とともに我々OEMメーカーが成長・発展するためには、商品をリピートしてもらうための仕組みを創造することが大切だ。化粧品通販ビジネスでは現在、定期購入が主流になっているが、同じユーザーでも1個の商品を使い切るタイミングがバラバラで、商品の未開封時や使い切った後で購入アプローチをしても売上げに結びつきにくい。

 しかも、初回価格を定価から下げて複数回の購入を約束させる販売手法が問題視されていることもあり、新たな販売手法が求められている。そうした中で、容器を通じて最適な購入アプローチが可能になれば、メディアレーション(費用対効果)や商品購買率の数値が飛躍的に向上し、従来の通販ビジネスモデルが大きく変化する可能性が非常に高い」と説明する。

 顧客企業の通販ビジネスをサポートする取り組みとしてはこのほか、今年12月から新たな試みとしてVR(バーチャルリアリティー)技術を活用し、通販の初回購入時にオリジナル3D動画を閲覧できる「VRゴーグル」を同封するサービスを開始する。

 「VR動画は本社内のスタジオで制作し、360度動画にも対応している。将来的にはこのサービスを起点に、オリジナル動画を見るために商品をリピート購入するというようなトレンドを通販ビジネスで生み出せると期待している」(児玉社長)
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