コーセー 小林社長、80年、90年、100年と愛される企業に

週刊粧業 2017年1月1日号 60ページ

2017年1月11日 10時00分

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 コーセーは、既存ブランドとタルトが成長の牽引役となり、2016年度上期業績は、売上高が5期連続、営業利益が4期連続で過去最高を更新した。

 中期経営計画2018では、基本戦略「世界に通用するブランドの育成」を達成すべく、「重点グローバルブランドの育成」「市場開拓のスピード化」「事業戦略の遂行」の3点に取り組み、最終年度となる2019年3月期には売上高2770億円、営業利益410億円、ROA15%以上、ROE13%以上の達成を目指している。

 「変えるべきこと」と「変えてはいけないこと」を判断し、愚直に取り組むことを常に問い続けてきた小林一俊社長に、新年度の課題と抱負、今後の成長戦略についてインタビューした。



2016年上期、売上高は5期連続
営業利益は4期連続で過去最高更新

 ――まず、2016年の国内化粧品市場を振り返っていただけますか。

 小林 国内化粧品市場全体としては、2016年の化粧品出荷統計(1~9月)は、金額が前年比101.4%、数量が前年比100.5%と微増で推移しています。

 個人消費全体が停滞感から脱出できていない中、化粧品については高付加価値ニーズの高まりやモノからコト消費へのシフト、インバウンド消費の動向などから、継続的な成長が見込める方向性や材料も明確になると思われます。

 2016年は、2011年3月の東日本大震災から5年が経過し、復興が進む一方で、記憶の風化も懸念される中、4月には熊本、10月には鳥取で大きな地震が発生しました。人々の生活に大きな影響を与えるなど、生活不安の高まりを感じます。

 また、円安から円高へと為替相場が転換し、国内企業の収益にも影響を与えつつある中、ここ十数年急成長を続けてきた中国経済にもかげりが見られることから、世界経済全体にも先行き不透明感が漂っています。

 しかしながら、昨年10月末時点で年初からの累計が2000万人を突破するなど、訪日観光客数が依然として上昇しており、化粧品のインバウンド消費は引き続き堅調に推移しています。

 円高への移行に加え、中国国内での関税引き上げなどの影響も加わり、いわゆる「爆買い」が収束し、代わりに化粧品などは自分のための消費へと姿を変え、インバウンドチャネルも、これまでのドラッグストアから百貨店へとシフトしています。

 さらに、当社を含め、大手化粧品メーカーを中心に様々な改革を継続して実施するとともに、将来に向けた投資も積極的に実行に移しました。

 そのような中、上期連結ベースでは、売上高が 1257億8800万円(9.0%増)、営業利益が186億9800万円(3.6%増)、経常利益が175億9400万円(5.9%減)となり、売上高は5期連続、営業利益は4期連続で過去最高を更新しました。

 国内外の比率については、日本が82.4%(売上高=1036億1500万円、伸長率=6.8%)、アジアが9.2%(売上高=116億2200万円、伸長率=1.0%)、欧米が8.4%(売上高=105億5000万円、伸長率=52.9%)となっています。海外売上は前年比20.5%となり、海外売上比率は前期比1.7P増の17.6%となっています。

 売上高については、既存ブランドとタルトの成長が増加要因となった一方、国内のインバウンドの沈静化や為替が(決算発表時には)円高方向に振れたことなどが減少要因となり、トータルでは103億円の増収となりました。

 内訳については、既存事業(実質)が85億円の増収、タルトが36億円の増収(為替影響を含む)、インバウンドが5億円の減収、為替の影響で13億円の減収(タルトの為替影響は除く)となっています。

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