岩瀬コスファ、海外・ヘルスケア事業を早期拡大、成長基盤の確立へ

週刊粧業 2017年1月1日号 58ページ

カンタンに言うと

岩瀬コスファ、海外・ヘルスケア事業を早期拡大、成長基盤の確立へ
 原料ディーラーの岩瀬コスファは、今期(2017年3月期)より第8次中期経営計画を開始し、より一層経営基盤の強化とグローバル事業の拡大を掲げている。

 岩瀬由典社長に、2016年の総括と今後の取り組みについて話を伺った。

 ――昨年は社長就任2年目でした。

 岩瀬 社長就任時から開始した全スタッフとの面談も終え、当社の課題なども理解したうえで掲げた第8次中期経営計画(2016年4月~2022年3月)を実行に移した初年度でもあり、挑戦的な売上げ目標を掲げた。

 関西方面の受託製造業が好調で業績を牽引しているものの、インバウンド需要が落ち着きをみせたことで、目標には到達しない予測となっている。しかしながら、業績自体は堅調に伸長しており、前年超えは確実に達成予定だ。

 また、就任後に、週1回ノー残業デーを設けたことで、時間を意識して効率的に仕事に取り組む姿勢が生まれてきている。昨年は社歌も新たに作り、社員一丸となって成長を遂げるための一体感がより一層強まっている。

 ――第8次中期経営計画について教えてください。

 岩瀬 中長期ビジョンとして、「美と健康の分野において、最も信頼される専門商社として世界の人々との豊かな暮らしに貢献し続ける企業でありたい」を掲げ、5カ年で会社の収益基盤・成長基盤を確立していく。

 また、骨子として「海外ビジネスの早期拡大」「コアとなる事業の徹底的強化」「ヘルスケアビジネスの再構築」「イノベーションの加速」「安全性・効果性の担保」「企業インフラの整備」「組織の活性化と人材育成」「戦略的パートナーシップの構築」の8つを定め、明確に方向性を示し、社員一丸となって取り組んでいる。

 さらに、海外事業をヘルスケア事業とともに第8次中期経営企画の成長ドライバーと位置づけ、早期拡大を図っている。2法人3拠点を有する中国では、2016年上半期は円高の影響もあり苦戦を強いられたものの下半期は業績を回復し増収で終えることができた。

 ISO認証取得や本社と連動した人事評価制度導入など事業拡大に向けての企業内インフラが整った一年であった。

 2015年設立のヨーロッパ法人は設立2年目にて黒字化を達成、ベトナム法人は外資系・ローカルともに好調で前年比150%の増収となった。ASEAN(ベトナムを除く)は売上は堅調に推移したが、ここ数年、踊り場にきている。新しい発想を取り入れて今後より一層事業拡大を図っていきたい。

 ――2017年の動きについてお伺いします。

 岩瀬 昨年、佐賀県唐津市に化粧品原材料保管・小分けを目的とした倉庫を着工し、7月の稼動の予定である。

 輸入原料の増加及び小容量サイズの要望に対して、「化粧品製造工場と同等レベルの環境での高品質な保管・小分け品質の向上」を目指したものであり、新たな付加価値を提供できる体制を早期に構築する。

 将来的に、同倉庫では原料の量り売りを方向性に据え、製造側で品質保証期限切や在庫整理などで処分されてしまう原料を少しでも減らし、取引先のニーズに応えつつ地球環境に配慮していきたい。

 また、化粧品・ヘルスケア等の業界で安全性・有用性の担保が求められる中、最近では受託試験(BIOX)事業の展開に注力している。

 化粧品や健康食品分野だけでなく様々な試験に対応していることで他業界への窓口を担う事業にもなっており、今後より一層周知を図り、拡大していく。
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