東洋ビューティ、技術力と提案力を兼ね備えた人材育成へ

週刊粧業 2017年4月17日号 12ページ

カンタンに言うと

東洋ビューティ、技術力と提案力を兼ね備えた人材育成へ
 東洋ビューティは、イノベーションセンター・中央研究所(大阪)と宇都宮研究所(栃木)の2拠点で約100名の研究員が在籍し、研究開発に取り組んでいる。

 研究開発本部長の増井勝信常務取締役は「エビデンスに基づく製品開発」と「夢のある製品開発」の融合をテーマにR&D戦略を進めていると話す。

 ――近年は本舗メーカーと進める共同研究の成果を学会で発表するなど研究開発分野でも存在感が光ります。

 増井 2003年頃より処方開発に加え、機能性評価を行う体制を整え、エビデンスに基づく製品開発に励んできた。

 その成果が近年の業績に反映されてきたといえる。

 2010年頃からは若手研究員の能力を一定レベルまで早期に引き上げることを目的に、経験豊富な研究員と2人1組になって開発に取り組む仕組みを導入した。

 研究は個々でテーマを抱え進めるが、研究が行き詰まった時、相談できる相手が傍に居るのはとても心強いし、教える側も指導力が身につく。同時に、それは技術・技能の伝承にもつながってくる。

 また、新しい発想やユニークなアイデアは、一人で抱え込むよりも、コミュニケーションを通して生まれることが多い。

 そこで、研究部門内のコミュニケーション活性化の一環として、月に一度、全研究員が顔を揃えて意見交換を行う討論・報告会も取り入れている。

 社内とはいえ、約100名の前で行うので、わかりやすい説明・提案力を身につける訓練にもなる。

 近年、スキンケアを中心に新製品の獲得数を伸ばせているのは技術力とともに、コミュニケーション能力が高まってきたからだと見ている。

 ――今後の研究開発ビジョンをお聞きします。

 増井 引き続き、スキンケアカテゴリーのさらなる強化に向けて製剤技術の向上を図る。そのためにも「開発支援システム」の完成を急ぎたい。

 数年前より、処方・原料関連のデータベース化を進め、当社の知的財産として研究開発に活用できるシステムを構築している。

 それを有効活用し、独自性を追求した研究開発を進めるとともに、生産性、収益性を意識した開発につなげて顧客の利益に還元していきたい。
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