花王、女性が不快に感じる男性の衣類のニオイを解明

粧業日報 2017年7月25日号 5ページ

カンタンに言うと

花王、女性が不快に感じる男性の衣類のニオイを解明
 花王香料開発研究所と花王生活者研究センターは、男性が着用した衣類のニオイは、汗・皮脂臭が混じったニオイであり、男性より女性が不快に感じることを明らかにした。また、そのニオイは、男性の着用時と1日着用した衣類で臭うとともに、汗をかくとさらに不快なニオイに感じることを明らかにした。

 洗濯した衣類も着用するといろいろな場面で気になるニオイが発生し、猛暑などによる汗をかく機会の増加や消費者意識の高まりから衣類のニオイが気になる場面も増えている。

 こうした中、男性が着用した衣類のニオイを嗅いだときや、男性の脱いだ衣類を洗濯機に入れるときに不快に感じていることが明らかになっている。

 そこで同社では、女性が不快に感じる衣類のニオイを明らかにするため、ニオイの成分解析や性別によるニオイの感じ方などについて調べた。

 まず、20~40代の男性が1日着用した衣類について、官能評価と成分解析を実施し、ニオイ成分を調べた。その結果、男性が着用した衣類のニオイは、短鎖や中鎖脂肪酸に由来する汗臭成分と、中鎖脂肪酸、アルデヒド、ラクトン・ケトンに由来する皮脂臭成分が混ざったニオイであることがわかった。

 次に、官能評価とニオイ成分解析の結果から、汗臭成分のみのモデル臭、皮脂臭成分のみのモデル臭、そしてこれら2つを混ぜたモデル臭を作製し、男女各12名で不快度評価を行った。その結果、男女とも最も不快に感じたのは汗臭成分と皮脂臭成分を混ぜて作製したモデル臭であり、さらに女性の方がより不快に感じることがわかった。

 さらに、汗をかいた状態を想定し、汗臭成分と皮脂臭成分を混ぜて作製したモデル臭を含んだ布に水をかけて不快度評価を行った。その結果、水をかけた方がより不快に感じるという結果を得た。

 以上の結果から、女性が不快に感じる男性の衣類のニオイは、汗臭成分と皮脂臭成分が混じったニオイであり、汗をかくとさらに不快に感じることを明らかにした。つまり、男性が着た衣類のニオイをしっかり防臭することが、洗濯時間をより快適に過ごすうえで重要と考えられるという。
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