医薬部外品OEMを軸に単品リピート通販のワンストップ総合支援事業を展開している天真堂は今期（2017年12月期）、2期連続の200%成長を目指している。
今上期の業況と下期以降の重点施策について、児玉和之社長に話を伺った。
――今上期の取り組みを改めて振り返ると。
児玉 化粧品OEM業界は伸長しているものの、従来のような単なる製造だけでなく、独自の差別化された取り組みを進めていかなければ、今後の厳しい過当競争に勝つことはできない。
そこで、これまで通販チャネルの商品開発に特化してきた当社だが、今期から事業領域をさらに拡げるべく、今月1日より理美容・サロン・ドラッグ&バラエティストアのリアル店舗に特化した商品提案を行う「ホールセール営業部」と、店販品の企画開発からマーケティング・販売までを総合的に支援する「事業コーディネート営業部」を新たに立ち上げた。
これは、企業として次のステージへ進むため、単なる部署の増設という話ではなく、グローバル展開に向けた重要な布石となるものだ。
まずは、ホールセール営業部の設立でメーカーとして我々の開発商品をリアル店舗にＮＢ展開し、国内で販売実績を積み重ねてヒット商品へ成長させ、そのアイテムから海外企業のOEM受注獲得へとつなげていきたい。
また、今期はM&Aを積極化しており、期中には物流関係の企業などを3社買収する予定で、グループ全体のスピードとボリュームが強化され、200%成長に向けて計画通りに推移している。
――今後の取り組みをお聞かせください。
児玉 定期購入モデルに支えられてきた通販が過渡期の状況にあり、今年に入ってからは急激な広告コストの高騰で費用対効果が悪化し、特に新規参入企業が成功しにくい環境にある。
そこで、当社では費用対効果の高い広告媒体の制作に加え、「VR動画」といった当社独自のソリューションを活用し、クライアント企業の新規顧客獲得と購入継続率向上をサポートしていきたい。
この記事は週刊粧業 2017年9月4日号 6ページ 掲載
■特集／化粧品OEM（後編）◎アサヌマコーポレーション～グループ売上高は130億円突破、目周り品とスキンケアの開発を強化◎日本色材工業研究所～前期は売上高・利益ともに過去最高、成長投資と事業のグローバル化を推進◎天真堂～2年連続200%成長へ好スタート、事業のグローバル化でさらなる飛躍へ◎ケイズ～金沢本社・工場が北陸の化粧品製造工場で唯一の化粧品GMP認証を取得◎ホシケミカルズ～今上期は海外...
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