ユースキン製薬 野渡社長に聞く創業から60年の軌跡

C&T 2017年9月15日号 92ページ

カンタンに言うと

ユースキン製薬 野渡社長に聞く創業から60年の軌跡
 「ユースキンA」が発売されたのは1957年。今年でちょうど60年の還暦を迎えた。「黄色いクリーム」の愛称で親しまれた「ユースキンA」は製配販による推奨販売や、その商品力により、手荒れに悩む多くの人々に愛され続けている。

 創業者である野渡良清氏の跡を継いで2代目社長となった野渡和義氏は自ら営業活動に邁進し、点から面へと販売網を広げ、強固なものとしていった。

 このようなドル箱商品がありながらも新シリーズの開発に力を注ぎ、冬に最需要期を迎えるのが「ユースキンA」ならと、夏むけの商材として「ユースキンリカA」や「あせもクリーム」を発売、順調に売上を伸ばしている。

 「ユースキンA」クラスの保湿力を持ちながら、香りや色の訴求もはかった「ユースキンhána」はユースキンの新たな一面を作り上げた。

 製品効果を高めるマッサージの啓蒙や関連商材の販売にも余念がなく、野渡氏はこれからも「あなたのお肌」(ユースキン)をいたわる商品群で市場のニーズに応えていく構えをみせている。

ビタミンB2由来の黄色いクリーム
サンプリング効果で愛用者育成

 ――まずは御社のルーツからお聞かせ下さい。

 野渡 ユースキン製薬の創業者である私の父(野渡良清氏)は戦後、薬局を開いて工業用薬品や試薬などを京浜工業地帯の研究所や工場に納めていた。

 その時に知り合った研究所の先生の協力を得、自社製品として「トキゾール」というウジ殺しの殺虫剤をつくり、販売を始めたのが当社のルーツである。

 その先生は乳化の専門家で金属をなめらかに切断する時に使う乳化油を作っていた。父の薬局ではウジゴロシがよく売れていたので、先生の専門技術を活かし「トキゾール」を開発した。

 従来の製品はクレゾールの、病院の消毒薬のような臭いがしたが、「トキゾール」は父のアイデアで香料を混ぜたので使いやすいとよく売れた。これが当社の基礎となっている。

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