コスメトロジー研究振興財団、第28回 表彰・贈呈式を開催

粧業日報 2017年12月1日号 3ページ

コスメトロジー研究振興財団、第28回 表彰・贈呈式を開催
 コーセーが社会貢献の1つとして支援を行っている公益財団法人コスメトロジー研究振興財団(所在地=東京都中央区、小林保清理事長)は11月21日、「第28回表彰・贈呈式」をステーションコンファレンス東京にて開催した。

 同財団は、コスメトロジー(化粧品学)に関する調査研究に対する助成を行うことにより、広く国民の保健衛生の向上を図り、美しく豊かな人間生活の実現に寄与することを目的として、1990年に設立された。以来毎年、化粧品に関連する幅広い分野における優れた研究課題を表彰し、研究助成を行っている。

 第28回目となる今年度は、助成金を4000万円へと1000万円増額した。全国の主要大学、病院、公的研究機関からの応募123件に対して、第一人者の選考委員による厳正な審査を行い、特に優れた化粧品関連の研究課題に対し、35件(前年32件)の表彰を行った。

 また、今年度は他に国際交流2件、学術集会支援2件、計4件の支援も実施した。

 小林理事長は、主催者を代表して「当財団は、コーセー創業者の小林孝三郎と2代目理事長の小林禮次郎が、皮膚科学や物理化学などの自然科学に加え、心理や感性、文化にも及ぶ学際的で幅広い研究の集約が必要と考え、平成2年に設立した。今回は28回目を迎え、これまでの応募総数は2400件、助成件数は650件、助成金総額は7億5000万円を超えた。近年は、毎年100件前後の応募に対して助成件数が約30件、助成金が2800万円と安定した助成を行ってきたが、昨年は3000万円、本年は4000万円と増額した。さらに、本日の理事会で来年度の研究助成金を4500万円とすることも決定しており、今後も安定した活動を継続していきたい。当助成事業が化粧品産業の発展と人間の美しさ、豊かさに貢献できればこれほど嬉しいことはない」と挨拶した。

 選考にあたっては、過去2番目に多い123件の応募課題の中から、3分野の分科会の選考委員の専門的視点で、「独創性」「発展性」「実用の可能性」「コスメトロジーへの波及性」について採点のうえ、コススメトロジーの将来発展に期待できるユニークな課題との視点から候補者を選定した。

 続いて、二木鋭雄 選考委員会委員長は、今回表彰された35件の研究課題について「機能性素材や薬剤の開発に加え、皮膚や細胞系の評価研究からのアプローチも多くみられるようになってきた。『生体作用・安全性』に関する分野においては、皮膚の老化に関する研究や皮膚のバリア機能、恒常性維持などにおける新たなメカニズムに関する研究が多くみられた。『精神・文化』に関する分野では、化粧や香りのもたらす多様な影響や効果に関する研究に加え、身障者における化粧の効果メカニズムの研究などもみられるようになってきた」と総括した。
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