当社におきましては、昨年は2012年からスタートした経営ビジョン「Vision2020」実現へ向けた取り組み「Ⅴ―2計画」の最終年度にあたり、グループをあげて新たな価値創出、収益性向上のための戦略実行を加速させました。
「国内事業の質的成長」では、しっかりとしたエビデンスに基づく高付加価値品や新たなブランドを、シンプルで判りやすいコミュニケーションで、お客様へ着実にお届けすることに取り組みました。オーラルケアでは、「0歳からはじめる予防歯科」の実践をサポートする「クリニカKid’sハブラシ」や、「口臭科学から生まれた」新ブランド「NONIO」がお客様のご好評をいただきました。
また、浴室用カビ防止剤の「ルックおふろの防カビくん煙剤」、解熱鎮痛剤の「バファリンプレミアム」が好調に推移するなど、お客様の「健康・快適・清潔」を支える高付加価値品が継続してご支持をいただくことができました。
さらに、事業基盤強化の一環としての店頭サポート体制や物流体制の最適化に向けた取り組みも進捗しました。
「海外事業の量的成長」では、利益ある成長のための取り組みとして「グローバルブランド」への積極投資、なかでもパーソナルケア分野の拡大を実行するとともに、伸長するECチャネルとの連携によるお客様との接点づくりに取り組みました。
アジア各国のお客様のニーズを汲み取る製品開発、流通環境変化を捉えた販売チャネル最適化により、鈍化したとは言え高い水準を維持しているアジアのGDP成長率を上回る事業成長と、「よりよい生活習慣づくり」の提案を各国において継続強化しています。
「新しいビジネス価値の創出」では、機能性食品をはじめとする品揃え強化による通販事業の成長に継続挑戦すると共に、オーラルヘルスケア事業への取り組みとして「唾液検査システム」の普及、更に「予防歯科への取り組みを行う歯科医院様」へのサポート施策として、ライオン歯科材から歯科医師、歯科衛生士の方々の予防歯科実践を支援するサービス「Lサポ」を上市することで登録医院数を拡大させるなど、「予防歯科」を社会実装するための取り組みを加速しました。
2018年は、グローバル化の進展やIoT、AI等テクノロジー進化に伴い、消費行動の一層の変化や新たなビジネスモデルの出現など、これまで以上の大きな社会変化が予測されますが、どんな環境下においても我々のお客様に対する強い想いは変わりません。創業の理念に立ち返り、事業活動を通じて人々の毎日の健康や快適な暮らしへの貢献を強く心がけていきます。
お客様一人ひとりの、こころと身体の健康、快適、そして環境を見つめる。ブランド・商品、サービスの提案を通じて、お客様の一生を豊かに、且つ、健やかにするための「よりよい生活習慣づくり」に貢献する。このような認識のもとに、より深くお客様を研究、理解して、そのお客様の生活に密着した視点からの新しい価値創造を、お取引先様、関係各位とともに推進していきます。