ライオン 濱社長、変化の先取りができる体制へ

週刊粧業 2018年1月1日号 38ページ

カンタンに言うと

  • まずは、「Vision2020」の6年間と、2017年度を振り返っていただけますか。
  • 「V-2計画」までの6年間で営業提案力も高まってきました。今後の方向性について教えてください。
  • 商品の高付加価値化を進めるにあたり、どのカテゴリーを特に伸ばしていきますか。
  • 海外事業の状況、今後の方向性について教えてください。
  • 通販事業の現状についてはいかがですか。
  • 2017年は「V-3計画」に向けての準備の年でもありました。「準備」という部分ではどのような成果がみられましたか。
  • 商品の高付加価値化によりSKUが増える中、どのように対応していきますか。
  • 口臭予防を訴求した「NONIO」がヒットしましたが、その要因をどう分析していますか。
  • 2018年1月1日付で組織を大幅に改正されますが、その狙いについて教えてください。
  • 最後に、2018年の経営方針、抱負をお聞かせください。
ライオン 濱社長、変化の先取りができる体制へ
 ライオンは、2012年度を初年度とする新経営ビジョン「Vision2020」において、「国内事業の質的成長」「海外事業の量的成長」「新しいビジネス価値の創造」「組織学習能力の向上」という4つの戦略を推進することにより、中長期的な成長軌道、収益基盤の強化を目指している。

 同社では、2015年からスタートした3カ年の「V-2計画」で収益性の向上に取り組んできたが、16年に1年前倒しで利益計画を達成したことから、17年は「V-3計画」でスタートダッシュを切れるよう組織体制を充実させ、将来への布石を打ってきた。

 2017年の動向と2018年の展望について、濱逸夫社長にインタビューした。

「V-2計画」最終年度は
「V-3計画」の準備着々と

 ――まずは、「Vision2020」の6年間と、2017年度を振り返っていただけますか。

 濱 「Vision2020」が始まる以前は長らく業績が低迷し、閉塞感がありました。

 まずはこの閉塞感を打破して、「マイナスからゼロにすること」をターゲットに、会社としての基礎体力をつけようということでスタートしたのが「V-1計画」でした。

 より強固な営業組織に転換すべく構造改革を推進しましたが、第1Q~第3Qは苦戦を強いられ、利益が減少しました。しかし、それに一喜一憂せず、ブランドの絞り込み、営業の意識改革、組織風土の改善に取り組み、成長投資や収益構造改革をぶれずに継続し続けた結果、第4Q以降、13年、14年と少しずつ成果となって現れていき、15年、16年に大幅な増益という形で花開きました。

 2017年は、中期経営計画「V-2計画」の最終年度でありましたが、その前年に最終年度を待たずに1年前倒しで目標を達成しこともあり、「V-3計画」(2018年~2020年)がいい形でスタートダッシュを切れるように準備をしていくことが重要でした。

 また、ここ数年、景況感改善というフォローウインドを受けて順調に推移してきた「ブランド育成」「商品の高付加価値化」「収益構造改革」が、追い風が収束していく中でもしっかりと前進させられるか、ある意味で真価を問われた年でもありました。

 そのような視点でみていくと、春と秋に発売した新製品が好調に推移していますし、ここ数年の間に投入してきた「バファリンプレミアム」「hadakara」などのブランドにおいても継続的に育成することができ、業績にも反映されています。

 「V-1計画」「V-2計画」の6年間で進めてきたことが、会社の実力として定着してきていることを実感しますし、どんな環境下においても力を発揮する会社に進化してきたことを実感しています。

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