カネボウ化粧品、選ばれる価値づくりを追求する

週刊粧業 2018年1月15日号 6ページ

カネボウ化粧品、選ばれる価値づくりを追求する
 私は、皆さんと一緒に、「グローバルに通用する尖ったビューティカンパニー」をつくり上げたいと考えています。

 他社と同じようなことをするだけの会社では、世の中に存在する価値はなく、消費者からも必要とされるはずがありません。私たちが存在する理由、それは、私たちにしかできない独自の価値を提供していくことしかありません。

 ネット環境の整備、スマートフォン、SNSの普及によって、私たちの事業環境は劇的に変化しています。

 化粧品市場を俯瞰して見れば、かつて3つの価格帯と言われた市場から、中価格帯は急激にその存在感を失いつつあります。一方で、ハイプレステージブランドが台頭し、インバウンドの流れに乗っています。

 そして、モノ消費からコト消費への潮流の変化もあり、明らかにカウンセリング回帰の傾向が出始めてきています。さらには、eコマースが急激に伸び、直近では全化粧品消費の約20%を占めるに至っています。

 このような環境変化に対応できない動きの鈍い企業やブランドは、目利きの優れたゲームチェンジャーに一気に競争のルールを変えられてしまいます。

 こういった環境変化に対しては、後追いではなく、自ら変化をつくりゲームチェンジしていく以外の選択肢はないと考えるべきです。

 私がこだわっていきたいのは「選ばれる価値づくり」です。「選ばれる価値」とは、つまり「差別化された価値」のことです。その中でも、特に私がこだわっていきたいのは、次の2つです。

 1つ目は、カネボウ化粧品が持っている一つひとつのブランドを、「お客さまの心を動かすことのできる『尖った』ブランド」に磨き上げることです。

 これまで以上に「世界観づくり」「五感で感じるモノづくり」にこだわり、さらには、圧倒的にクリエイティブを研ぎ澄ましていくことで、「選ばれる価値づくり」を追求していかなければなりません。

 2つ目は、「寄り添うカウンセリング」の深化です。

 「売上づくり」ではなく、「顧客づくり」、つまりリピートにこだわったカウンセリング活動への転換です。お客さまから「この人にまた相談したい」「この人からまた買いたい」と思っていただくこと、つまり一人ひとりのビューティカウンセラーが、「お客さまから選ばれる価値」をつくり上げることが、ブランドを輝かせ、そしてカネボウ化粧品の成長を支える大きな力になると確信しています。

 昨年の11月30日時点で、白斑様症状を発症された方が1万9588人、そのうち、当社と和解された方が1万7716人、継続対応のお客さまは1872人です。

 本年も、誠心誠意、お客さまに寄り添った活動をお願いします。
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