第1回 マーケティングの視点

 タイトルをみると何やら難しそうな印象を持つかもしれませんが、マーケティング戦略を難しい理屈や理論から勉強するのではなく、実際の消費者の動向や企業の動きといったナマの情報、具体的なケースからマーケティングを考えていこうという連載企画です。

 そこで唐突ですが、「売上を2倍にするにはどうすればよいか?」という問題です。「マーケティングとは?」などとマーケティングの定義をしようとすると学者の諸説いろいろ出てきて難しい話になってしまいますが、簡単に言ってしまえばマーケティングとは「商品をより多く売るにはどうすればよいのか?」ということに尽きる訳です。

 ここではより多くというと漠然としてしまうので、具体的に2倍という数字を挙げてみました。化粧品を2倍売るにはどうすればよいのでしょうか?

 難しく考える必要はありません。単純に考えればいいのです。2倍売る=2倍の量売れる......と考えてみましょう。

 売上=客数×客単価という式をご存知の方も多いはずです。つまり売上を2倍にするには客数を2倍にするか、あるいは客単価を2倍にすれば良いわけです。

 とりあえず客単価の2倍は後回しにしてまず客数を2倍にすることについて考えることにします。ただでさえ競争も激しいのに客数(市場)を2倍にすることなどできるわけがない......と考える方が多いかもしれません。しかし、それは既存の顧客(市場)をベースに競合他社からシェアを奪うことを考えているからであり、それはでは"営業戦略"の話しになってしまいます。

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大神賢一郎

産業能率大学総合研究所主席研究員

コンサルティングファーム勤務を経て、1995年学校法人産業能率大学に入職。様々な業種でのマーケティング戦略研修や、小売、外食などチェーン企業における店舗業務改革指導、店長教育、スーパーバイザーマニュアル作成などを手がけており、消費市場の動向に詳しい。

http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/3159

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