第3回 男性市場攻略のカベ

 化粧品業界では男性市場の開拓にむけて各社とも注力してきました。フェイスケア商品を中心に着実に成果をあげてきた反面、市場規模で考えれば全体の1/20に過ぎないことも事実です。今回は男性に化粧品が普及しない原因を商品普及の理論に沿って考えてみましょう。



 一般に新商品の普及過程は図の5つの顧客分類で説明できます。



コラム表.jpg  イノベーターは商品の目新しさで購入する人達です。いわば"新しい物好き"で、市場には必ず一定割合(2.5%)存在します。


 新商品普及のポイントを握っているのは、その次のオピニオンリーダーです。累積値のグラフを見ると、累積の普及率が10%を超えたあたりから急激にカーブが立ち上がり、一気に普及していく様子が分かります。



 オピニオンリーダーは目新しさだけではなく、その商品を使用することの効用にも着目します。そして実際に使用した結果の評価や印象を口コミなどで情報発信し、前期大衆と呼ばれる多数派に大きな影響を与えます。オピニオンリーダーと呼ばれるゆえんです。



 オピニオンリーダーから肯定的評価を得ることはもちろん大前提ですが、それ以前にオピニオンリーダー達がその新商品を使ってみようと関心を持つだけの効用が訴求できていなければなりません。

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大神賢一郎

産業能率大学総合研究所主席研究員

コンサルティングファーム勤務を経て、1995年学校法人産業能率大学に入職。様々な業種でのマーケティング戦略研修や、小売、外食などチェーン企業における店舗業務改革指導、店長教育、スーパーバイザーマニュアル作成などを手がけており、消費市場の動向に詳しい。

http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/3159

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