「世界一周寄付の旅で、預金通帳の残高はマイナスにて帰国。車1台が買える特注エルメスのバッグコレクションも捨てて出直しました」
今でこそ話せる独立話をしてくれるA子さんは、私のことを「お姉ちゃん」と呼ぶ超優秀な美人コンサルタント。「だから日本人は......」「だから女性は......」とだけは言われたくない一心で、年中無休の24時間営業で猛勉強、強烈に仕事をこなして結果を出し続け、31才にしてアメリカでもトップクラスのコンサルティング会社で、自分専用の部屋と3人のアシスタントを持つポジション、それに伴う高収入を得るまでになりました。
彼女はまさに、アメドラに出てくるような仕事もプライベートも華麗なるスーパーウーマンでしたが、26才の時に「普通ではない仕事ぶり」から体調を崩して入院、手術。術後間もない病室で「今後のチーム編成は?」「ボスは誰になるんだろう?」「○○社は誰が担当するんだろう?」と話す声が聞こえ、部屋を埋め尽くすほどのお見舞いの花束を持ってかけつけてくれても、同僚、友人だと思っていた人達は皆、彼女が動かしているお金が価値であり、人として付き合ってくれているのではなかったことを痛感。
絶対安静のベッドの上で「ここにいてはいけない!」と、会社を辞めて、稼いだお金全てを関わった国の学校や教会、医療機関へ寄付をしながら、もっと地に足のついた人生を考え直す旅に出る決意を固めたそうです。
自分の力で歩いて行こうと決めて「勇気と覚悟を持って自由気ままに」そんなことを思いながら歩き始めたものの、肩書きが無くなった途端、離れていく人が続出、悔しい思いも経験したそうですが、今、本物にだけ囲まれる幸せを感じながら新しい世界に踏み出す準備をはじめているとのこと。
「あの頃の私は、横柄どころか傍若無人という言葉がピッタリ! お恥ずかしい限りです」と笑う彼女。私のまわりで「会社を辞める」と宣言して10年以上も経つ男性たちが多いなか、見事な女心のリセットによって、また新しい豊かな人生を広げていく姿にはホレボレするものがあります。いつだってリセット可能が女性の強さです。
中村浩子
(株)ヴィーナスプロジェクト代表取締役社長
「JJ」「VERY」等ファッション誌の編集・企画を手がけ、黒田知永子や三浦りさ子等、その時代を代表するタレントをプロデュースし、トレンドを生み出してきた。 現在まで読者モデルを1万人以上発掘しており、現在は女性消費者を取材し続けてきたノウハウを活かし、ファッション・アクセサリー・ビューティに関わる商品開発やイベントを企画、ブランドプロデュース、コンサルティングまで幅広く行っている。
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