2020年東京オリンピック招致が決まって、その経済効果が話題となっています。早々にスポーツメーカーのミズノの株が上がったりと、業界周辺の賑やかさも伝わってくる中、時同じくして、個人消費が伸びているにも関わらず、衣料品の売り上げ数値は下がっているという報道がありました。
確かに、若い世代は必要なモノしか買わないし、特に女性にとって東京オリンピックがもたらす経済効果とは何だろう? ファッションやビューティの新しいマーケットにどうつながっていくのだろうか......。
夏のダメージをリセットするべく、青山のサロンでトリートメントしながらそんなことを考えていると、担当のスタイリストがタイミングをみて話しかけてくれました。この夏をどう過ごしていたかという近況に、「実は母の美容院のリニューアルオープンで大変でした」と若干お疲れの様子です。
確か彼のお母様は、私の母と同世代のはず。興味が湧いていろいろ聞いてみると、今年73歳にして、現役の美容師であり、経営者でもあるお母さんが「そろそろハサミを置いて、気楽に過ごすつもり」と、顧客の一人に話したところ、「辞められては私たちが困る」という地元のお客様の声が殺到。ホッと一息つくどころか、逆にあらためて知った同世代の女性たちの想いに応えるべく、より使いやすい店内へと改装を決意したそうです。
結局、「長く休まないで」というリクエストに、家族全員お盆休み返上の仕事となったということでした。駅前に古くからある商店街で、時代の流れとともに閉店するお店も多い中、女性一人で切り盛りしている美容室がお祝いの花に囲まれて新しく生まれ変わる様子は、どれだけ目立っていたことでしょう。
中村浩子
(株)ヴィーナスプロジェクト代表取締役社長
「JJ」「VERY」等ファッション誌の編集・企画を手がけ、黒田知永子や三浦りさ子等、その時代を代表するタレントをプロデュースし、トレンドを生み出してきた。 現在まで読者モデルを1万人以上発掘しており、現在は女性消費者を取材し続けてきたノウハウを活かし、ファッション・アクセサリー・ビューティに関わる商品開発やイベントを企画、ブランドプロデュース、コンサルティングまで幅広く行っている。
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