第6回 悪いものを排除する○○

【週刊粧業2014年4月28日号12面にて掲載】

 通販やドラッグなどのセルフ販売では、わかりやすいコンセプトが支持されますが、意識が高い消費者がターゲットとなる百貨店ブランドは、ヒネリのあるコンセプトが求められます。そんなヒネリコンセプトの法則に「悪いものを排除する××」というのがあります。今月はその事例をご紹介したいと思います。

 パルファム ジバンシイ〔LVMHフレグランスブランズ〕「ジバンシイ DW10 ホワイトニング ローション」(200mL6500円〔医薬部外品〕、2014年3月7日発売)は、落しものではなく化粧水でありながら、悪いものを排除し、良いものを引きこむ「マイナス導入」という発想です。毛穴の奥から黒ずみを取り除きながら、医白成分を肌深くに届けるので、使えば使うほど、白さが昇華していくといいます。このシリーズは「肌色を治療するというドクターのアプローチや医学的視点から開発された『医白』シリーズ」で、この化粧水も『医白水』と名づけられており、造語によるヒネリが好奇心旺盛な消費者の心をそそります。

 悪いものを排除するといえば、今年は紫外線だけではなく、さまざまな環境に配慮した日やけ止めが続々登場しています。「イプサ プロテクター センシティブ」(30g3200円、SPF30・PA+++2014年3月1日発売)もそのひとつです。PM2.5などの大気の汚れと、花粉の時期があいまって、アレルギー症状が肌からも感じられるという話も聞かれる昨今です。それに対応したプロテクトアイテムのニーズも高まるのは当然といえます。また、陽射しの強さを実感するのは5月頃ですから、3月から発売する新製品を使ってもらうなら環境の悪影響を排除するというのは中々のアイデアではないでしょうか。

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廣瀬知砂子

女性潮流研究所 所長 / 商品企画コンサルタント

実践をモットーとする化粧品コンサルタント 現場発想で生み出した独自の商品企画法やトレンド分析法で、大企業から中小企業まで多くのヒット商品を手がけている。

http://www.beautybrain.co.jp/

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