第1回 カウンセリング型売り場とセルフ型売り場の比較

【C&T2017年4月号38面にて掲載】

はじめに

 昨年末に発表された@cosmeの「ベストコスメアワード」で、アディクションの「ザ アイシャドウ」が総合大賞受賞商品となった。前年はイヴ・サンローラン・ボーテの「ルージュ ヴォリュプテ シャイン」が受賞したため、2年連続して百貨店・専門店系の商品が総合大賞に輝いたことになり、各賞のランキングでも、プチプラコスメを抑えて百貨店・専門店系の商品の躍進が見られた。

 では一体、一般の消費者はどのようにして化粧品売り場を選んでいるのだろうか。

 そこで今回、総合マーケティング支援を行う株式会社ネオマーケティングとマーケティングサイエンスの株式会社コレクシアは、カウンセリング型とセルフ型の化粧品売り場の選定に関する共同調査を実施した。

 調査の概要は以下の通りである。

調査方法:Webアンケート方式で実施
調査の対象:1都3県の直近2カ月以内にベースメイクを購入した20代~60代の女性
有効回答数:200名(カウンセリングをうけて購入した方、セルフ型の売り場で購入した方各100名)
調査実施日:2016年11月16日(水)
※調査結果はサイトから配布を行っている。1)

チャネルによるユーザーの違い

 カウンセリング型のユーザーとセルフ型のユーザーでは何か属性が異なるのであろうか。

 今回は年代による割り付けは行っていないが、年代による大きな偏りは見られず、肌の悩みに関する回答でも大きな違いは見られない。

 しかし、直近購入したブランドをどの程度利用しているのかを尋ねたところ、カウンセリング型のユーザーは41%が5年以上と回答し、セルフ型の29%と異なり、ブランドへのロイヤリティの高さがうかがえる結果となった(図1)。

(図1 ブランドのロイヤリティ)

 それでは、消費者の意識の部分ではどのような違いが見られるのであろうか。調査結果から作成した消費者行動モデルから読み解いていきたい。

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野澤 太郎

(株)ネオマーケティング ビューティ&ライフチーム マネージャー

2000年設立の総合マーケティング支援会社。 設立当初より、マーケティングリサーチ事業を展開し、定量/定性等、あらゆる手法を用い様々な業界に向けてソリューションを展開。 「ビューティ&ライフチーム」は同社内に新設されたコスメやスキンケア、ヘアケア、フェイス&ボディケア等の美容関連の製品/サービス向けに特化した専門チーム。 上記領域におけるマーケティングソリューションを集約し、より顧客視点でのサービス開発を行っている。

https://www.i-research.jp/beauty-and-life/

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