第11回 得意先との結託による在庫の横流し

【週刊粧業2015年3月2日号5面にて掲載】

 皆さんこんにちは。公認会計士の山藤です。

 第11回では、得意先との結託により在庫を横流しする事例について紹介したいと思います。

 〈不正事例〉

 企業Aでは、国内数カ所に支店を有しており、近隣の倉庫で各支店での取り扱い在庫を保管し得意先に対して出荷している。企業Aのある支店において長く営業を担当しているBと得意先の発注担当者Cが結託して、Cが改ざんした不正な発注データを使用して在庫を出荷し、本来の発注を超える分については横流しすることにより利益を得ていた。(【図表】



 〈発生要因〉

 通常の営業担当者による得意先の発注データの改ざんを原因とした不正な出荷があった場合、主に債権の回収管理により発見されることが多いと考えられます。債権のうちいつまでも回収されない部分が出てきますので回収担当者が得意先へ問い合わせれば発見に至る可能性があります。

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田中計士

新日本有限責任監査法人 シニアマネージャー

2000年、監査法人太田昭和センチュリー(現新日本有限責任監査法人)に入所後、化粧品、食品、宝飾品などの消費者製品メーカーを中心とした監査業務に従事。その他、株式公開支援業務、内部統制アドバイザリー、デューデリジェンス、経理財務専門誌への寄稿、セミナー講師等、幅広い業務を行う。

http://www.shinnihon.or.jp/corporate-accounting/industries/basic/cosmetics-and-toiletries/

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