【週刊粧業2014年6月16日号5面にて掲載】

 人が責任感を持つときとは、どういうときでしょうか。もちろん全員ではありませんが、自分だけの役割があるときに、人は責任感を持ち、その役割を全うしようとすると思うのです。

 したがって、サロン運営の中でもスタッフ1人1人にそのスタッフだけの役割を与えることがスタッフ教育にとても大事な要素だと思っています。1つの役割に2人以上を置くと、「誰かがやってくれるだろう」と責任感が薄れるものです。大きな組織になればなるほど、自分自身の明確な役割が存在せずに、全体活性化ができない組織をよく見かけます。

 私が経営する「フルーツルーツ」でもスタッフ1人1人にそのスタッフだけの明確な役割を与えており、サロンミーティングでは、「部門発表」という時間があり、各役割担当からの発表の時間を設けています。役割分担の仕方は、サロンそれぞれのそのときの状況により異なりますが、「会員様増加部門」「物販強化部門」「アンケート満足度強化部門」というようにそのときに強化したい分類で分けることもありますし、「フェイシャル強化部門」「ボディ強化部門」「物販強化部門」などと、メニューの大分類別に分けることもあります。

 大事なポイントは、ただ役割分担するだけではなく、必ずその役割の数値管理をさせることです。そしてその役割の数値を上げるためにどうすればよいかを自分なりに考えさせ、発表するサイクルをしっかりと作っていくことです。

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榎戸淳一

株式会社ES-ROOTS代表取締役社長、一般社団法人エステティックグランプリ元理事長

新卒で船井総合研究所に入社し、様々な経験を積んだ後に「エステティック業界の健全化、イメージ回復」に使命感を感じ、船井総研内で自らエステティック業界のコンサルティングを立ち上げ、業界内で多大な実績を残す。現在では、株式会社ES-ROOTSを設立し、東京都目黒区に「fruitsroots(フルーツルーツ)」というオーガニックコスメ&エステティックサロンを経営している。www.es-roots.co.jp また、業界誌「週刊粧業」「セラピストBEAUTY」「ヌーヴェルエステティック」の連載、業界イベント「ビューティーワールド」「ダイエット&ビューティー」での講演など、活動範囲は幅広い。

http://www.fruitsroots.com/

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