第48回 ブランドの○○

【週刊粧業2018年2月26日号4面にて掲載】

 企画コンサルタントとして25年、いろいろな企業様と一緒に成功や失敗の体験を重ねてきました。最近、成功する化粧品ブランドがどうやって生まれて育っていくのかが、肌感覚でわかってきた気がします。

 理想は、世の中にない画期的な新技術を搭載した新製品で爆発的な大ヒットを生み出すことだと思いますが、そんな技術はめったに生まれません。でも、化粧品業界に、次々と画期的な商品が生まれるのはなぜでしょうか? 既存の基本技術を使いつつ、アイデアで全然違うものに化けさせる「企画のチカラ」があるからです。

 たとえば、皆さん「パレットに入れたバームで、新しくてユニークな企画を考えてください」と言われたら、どんなものを発想しますか? 最近の新製品にはこんな例があります。

 スキンケアで展開したのが、「ボビイ ブラウン エクストラ グロウ スキンケア パレット」(5500円、1月2日限定発売)です。乾燥した肌や荒れた肌に集中的に働きかけるエクストラスージングバームです。炎症も沈静・修復する「塗るばんそうこう」スキントリートメントバームと、メーク後にツヤ感をプラスできるエクストラフェイスオイルがパレットに入っています。

 メークからスタートしたブランドらしく、スキンケアだけでなく、メーク後のツヤ足しオイルが入っており、アーティストブランドとしてのこだわりを感じさせます。

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廣瀬知砂子

女性潮流研究所 所長 / 商品企画コンサルタント

実践をモットーとする化粧品コンサルタント 現場発想で生み出した独自の商品企画法やトレンド分析法で、大企業から中小企業まで多くのヒット商品を手がけている。

http://www.beautybrain.co.jp/

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