第94回 「女心」を捉えた男

【週刊粧業2018年10月1日号13面にて掲載】

 テニスコートでプロポーズ? 劣勢の試合でベンチに座り込む大坂なおみ選手(20歳)を、ひざまずいて励ますサーシャ・バインコーチ(33歳)の姿は、あまりにも印象的で、目を奪われるシーンでした。

 今、スポーツ業界を中心に、あらゆるところで、理不尽な上下関係とか、師弟関係が露呈してきていて、上司と部下、指導する立場と、指導される側には暴力や性差別などが存在しても、当人たちが、それに慣れてしまっていたり、普通のことだと思っていたところが、最近、どうも変わってきたようです。

 ようやく、パワハラやセクハラというものが社会的なルールとして一般的に認知されてきた中、パワハラやセクハラでない新しいパートナーシップとは? と考えていたちょうどその時に、大坂なおみ選手とサーシャコーチのあのシーンが、TVでドキュメントとして流れてきたのです。

 1セットを落とし、ふてくされて「もうできないもん!」という大坂選手に、ひざまずいたプロポーズ姿勢のサーシャコーチが「いや、なおみなら出来る。なおみなら出来る。なおみなら出来るよ」と優しく励ます姿に、ついに、新しい関係を目の当たりに観たと思いました。

続きを読むには無料会員登録が必要です

  • PC、スマホからいつでも
  • WEBでかんたん記事検索
  • 化粧品業界の優良記事を
    お届け
この記事のお問い合わせはこちら

中村浩子

(株)ヴィーナスプロジェクト代表取締役社長

「JJ」「VERY」等ファッション誌の編集・企画を手がけ、黒田知永子や三浦りさ子等、その時代を代表するタレントをプロデュースし、トレンドを生み出してきた。 現在まで読者モデルを1万人以上発掘しており、現在は女性消費者を取材し続けてきたノウハウを活かし、ファッション・アクセサリー・ビューティに関わる商品開発やイベントを企画、ブランドプロデュース、コンサルティングまで幅広く行っている。

http://www.venus-project.jp/pro/02.html

一覧に戻る
ホーム > 連載コラム > 第94回 「女心」を捉えた男

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop