第4回 コスパと利用スタイルにマッチしての大人気

【週刊粧業2019年9月2日14面にて掲載】

 日本化粧品の中で中国消費者の根強い信頼と人気を得ているのがスキンケアである。そういうと、「SK―Ⅱ」や「クレ・ド・ポー ボーテ」といったハイエンドブランドが思い浮かぶが、同時に人気なのがリーズナブルなドラッグストア系のスキンケア商品である。今回は、その中で長期にわたって人気が続いている菊正宗の「日本酒の化粧水」にスポットを当ててロングセラーの秘密を探る。

 「日本酒の化粧水」は1659年創業の老舗日本酒メーカー・菊正宗が製造している化粧水である。まだ化粧品がなかった時代に日本酒でスキンケアをしていたことから着想し、米と麹と酵母の成分を生かした品質が特徴だ。

 1本500mlの大容量なのに、価格は1000円以下という高コスパに加え、1本に一升瓶(1800ml)分のアミノ酸を含む保湿効果の高さも人気の要因となっている。

 トレンドExpress社のクチコミデータバンク「トレンドViewer」のECサイト人気商品ランキングを見てみると、2015年9月初旬から現在まで長期にわたって、恒常的に50位以内にランクインしている(最高位は2位)。

「日本酒の化粧水」クチコミ件数の推移
(出所:中国トレンドExpress「トレンドViewer」の数値を基にグラフ化)


 その秘密を探るため、中国トレンドExpress編集部が、昨今人気の中国SNS「小紅書(レッド)」で商品名検索をかけてみると、1772件もの記事がヒットした。

 それらタイトルやアイキャッチ画像を眺めていくと、あることに気づく。

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森下 智史

株式会社NOVARCA 「中国トレンドExpress」編集長

高校卒業後、約10か月間日本で中国語を学ぶ。1998年2月~上海で学部および大学院(中国古代史)で学ぶ。 2005年に卒業後、上海で在留邦人向け情報誌の編集・ライターとして業務。 2012年に日系市場調査会社上海現地法人でマーケティングリサーチ(産業調査)業務に携わる。 2015年5月、17年間の中国生活に区切りをつけ、帰国。東京で日中間のビジネスコンサルティング業務を経て2018年1月にトレンドExpress(現在はNOVARCA)入社。現在に至る。

https://www.novarca.jp/

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