第20回 実店舗による通販ビジネス活用法

【週刊粧業2014年9月22日号4面にて掲載】

 実店舗でも顧客名簿を整備してフォローしていくことで、通販による売上を立てることができます。通販ビジネスというとWebというイメージが強いですが、電話、FAXなどの通信手段を使って、商品をお客様の自宅にまで届ければ、それは通販ビジネスと言えます。

 その為、パソコンやWebに熟知していなくても、通販ビジネスを行うことは可能です。

 お店にとって一番重要なことは来店してもらうことです。しかし、お客様によっては、商品、お店は好きだけれども、仕事、家事が忙しくなかなか来店出来ない、引越しが理由で来店できないなどのケースもあります。そのようなお客様を離せないためにも、この通販というビジネス形態をうまく活用していくことができます。

 まずは、来店客をしっかり名簿化することが何よりも重要となります。

 通販では、新聞、雑誌などの広告を活用して新規顧客の名簿を集めますが、お店では、来店客を名簿化していくことで名簿を集めることができます。名簿獲得方法としては、ポイントカードの活用や、アンケートハガキの活用、また、店舗の角に名簿記入スペースを設置し、希望者には、カタログなどの情報誌の発送を行うなど案内して名簿を集めていきます。

 ある化粧品、自然食品を販売しているお店Aは、来店したお客様の名簿化のため、ポイントカードを活用しています。購入に応じてスタンプを押し、貯まると商品と交換ができるというシンプルなサービスです。名簿化したお客様には、毎月会報誌を送り、商品の案内、イベントの告知などを行っています。こうすることで、来店しないお客様との継続したコミュニケーシションに役立てています。

 化粧品販売店Bも、同じようにポイントカードを使って名簿を集め、来店しないお客様には、新商品の案内と共に商品の特徴を説明したDMを送り購入へとつなげています。

 2例とも、通販の売上比率は40%~50%を占め、店舗を増やさずに売上を上げています。

 通販というと、システムの準備や、Webの知識が必要などと複雑に考えがちですが、来店客をしっかり名簿化し、定期的にDMやバースデーカードを送る事から始めることができます。是非、貴店でも取り組んでみてはいかがでしょうか?
この記事のお問い合わせはこちら

船生千紗子

(株)通販総研 化粧品専門コンサルタント

通販に特化した広告代理店を経て、株式会社通販総研に入社。現在、化粧品通販新規参入支援、化粧品通販企業向けに新規顧客獲得、リピート顧客育成による売上アップ支援を行っています。クライアントの強みを伸ばし、着実な成長を促すことをモットーにしています。

https://www.tsuhan-soken.com/

一覧に戻る
ホーム > 連載コラム > 第20回 実店舗による通販ビジネス活用法

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop