【週刊粧業2019年3月11日号12面にて掲載】
化粧品通販事業は、新規顧客を獲得するために広告を活用します。そのため、広告クリエイティブの良し悪しが、事業の成否に大きな影響を与えます。
多くの企業では、広告クリエイティブをプロである広告代理店や制作会社に依頼してつくってもらっていますが、弊社では、できるだけ自社で制作するようにアドバイスしています。
もちろん、広告をつくったことが無い人がほとんどですので、最終的にはプロにキレイに仕上げてもらいますが、その前段階の広告の構成や文章については、できるだけ自社で考え、つくることを目指します。
何故ならば、継続して事業を成長させている企業は、事業立ち上げ当初は費用をかけず、自社で広告やお客様に送るツールを制作していたという共通点があります。このような苦労があったからこそ、自社にノウハウが蓄積され、その後プロに依頼する時でも丸投げせず、主体性を持ってクリエイティブづくりに取り組むことができています。
また、自社で制作ができると、修正や改善までの時間も短縮され、よりスピーディーに数多くのクリエイティブテストを行うことができます。
化粧品通販A社の経営者は、自社の社員の成長を目指し、広告クリエイティブを自社でつくることにしました。社員の方々は、デザイナー、広告代理店出身ではないので、いきなり原稿を書くことはできませんでした。そのため、まずは、他社の広告を集め、そこから学ぶことから始めました。
具体的には、各社の広告要素を分解し、「どのような要素が含まれているのか」「どのようなストーリ展開になっているのか」を書きだしていきました。
そして学んだことをベースに、実際に原稿を書いては修正することをくり返していくうちに、次第に表現が磨かれていきました。
さらに、イラストレーターの基本的な使い方も短時間で習得し、自社でデザインを含めた改善ができるようになりました。
通販会社B社は、ランディングページの制作を依頼する際は、必ず、ページ構成、文章、強調したい文字、イメージを具体的に伝えるよう心がけています。なぜならば、制作会社に丸投げで依頼していた時、デザイン案として上がってくるものに満足がいかず、毎回手直しに時間をとられていたためです。
また、ページ構成や文書、イメージを具体的に伝えていくうちに、どのように表現すればお客様に伝わるかを深く考えるようにもなりました。結果、他社に丸投げしていた時よりも良いランディングページができ、効率よく新規を獲得することにつながっています。
広告クリエイティブを自社でつくると聞くと、とてもハードルが高く聞こえます。しかし、構成や文章であれば、商品のことを一番よく知っている企業の方々がつくるのが一番お客様に伝わります。
文章の細かい言い回しなどは、プロのアドバイスを頼りにしつつも、構成や文章などのラフ程度は自社でつくるように心がけてみてはいかがでしょうか?