第49回 ロレアルチャイナが「ガルニエ」ブランドの販売を終了、ミドル・マス戦略を再構築

【週刊粧業2014年3月3日号5面にて掲載】

 仏ロレアルの中国現地法人(以下ロレアルチャイナ)は2014年1月7日、マス価格帯(100元未満)ブランド「ガルニエ」の販売終了を発表、1月末をもって販売終了となりました。

 レブロンに続く海外ブランド撤退のニュースは大きな反響を呼びましたが、レブロンが中国化粧品市場から撤退するのに対し、ロレアルチャイナは事業の強化を図るために1ブランドの販売を終了するという戦略変更ですので、両社のニュースは分けて考える必要があると思います。

 そこで今回は、「ガルニエ」撤退の要因とロレアルチャイナの今後のミドル・マス戦略について書きたいと思います。

●「ガルニエ」撤退の要因

 ロレアルチャイナが展開するミドル価格帯(100~200元未満)及びマス価格帯(100元未満)のブランドは、「ロレアルパリ」「メイベリン」「ガルニエ」「ミニナース」の4つでした。

 「ガルニエ」は2006年に中国市場に投入、2003年に買収したローカルブランドで、マス価格帯(100元未満)で展開する「ミニナース」のチャネルを利用して2008年から2014年までの間、中国市場で急速に成長させましたが、ここ2年間は、ローカルブランド「自然堂」「相宜本草」などの攻勢にさらされて販売が低迷していました。

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浅井潤司

(株)矢野経済研究所主席研究員

2000年に矢野経済研究所に入社後、主にビューティー・リラクゼーション業界の市場調査、分析業務を担当。また、調査・分析業務だけでなく、中国市場進出支援、販路開拓支援、新規事業支援、地域振興・産業振興支援などのコンサルティング業務も手がけている。

http://www.yano.co.jp/china/

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