第20回 アジア市場開拓へ向けた製品戦略

【週刊粧業2015年12月14日号4面にて掲載】

 東南アジア市場や南アジア市場を開拓するにあたって一番の問題となるのが価格面です。日系メーカーの製品は安全で高品質ということで評価は非常に高いです。ハイレベルの消費者のニーズに応じてメーカーが努力を重ねて改良を加えた結果生まれた製品であり、その優秀さを疑う人は居ません。

 しかしながら、その商品は大都市に居住する富裕層の消費者にとっては魅力的な商品となっても、ミドル層や低所得層にとっては値段がネックになるケースが多いです。ターゲット層のニーズが全く異なるからです。現地の大半の消費者の収入も低く、また、製品経験も少ない消費者にとっては、基本的機能だけで満足する場合や、求めているものが日本と異なる場合もあります。

 アジア市場では、ミドル層や低所得層に対して、価格の安さで勝負するローカルメーカーに加え、欧米系メーカーも価格を抑えた製品を投入することで開拓を進めています。日系メーカーとしては、日本製品の品質をベースに、現地の消費者のニーズにあった価格帯の製品を開発していくことが求められています。

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浅井潤司

(株)矢野経済研究所主席研究員

2000年に矢野経済研究所に入社後、主にビューティー・リラクゼーション業界の市場調査、分析業務を担当。また、調査・分析業務だけでなく、中国市場進出支援、販路開拓支援、新規事業支援、地域振興・産業振興支援などのコンサルティング業務も手がけている。

http://www.yano.co.jp/asean_india/index.php

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