【週刊粧業2017年7月31日号5面にて掲載】
現代女性の食生活をはじめとするインナービューティへの関心は年々高まる傾向にありますが、興味の対象も時代とともに少しずつ変化してきているようです。
弊社でインナービューティに関連する調査をしたところ、一番関心が高いのが「オーガニック食材やスーパーフードについて」39%、次いで「ダイエットに関わる食材や食べ方について」22.1%、「ファスティングやデトックスについて」19.5%、「グルテンフリーやVeganなどの知識習得について」13%という結果でした。
「以前は何を食べれば綺麗になれるか、摂り入れる方に意識が行きがちだったのが、最近は添加物、有害なものをいかに効率よく排出する、デトックスの関心の方が高い」(41歳・会社員)など、「毒素排出」には依然高い関心がうかがえます。
それに加え、顕著な動きが出てきたのが、女性たちのインナービューティに関連するサロン経営、教室主宰など「起業」への関心、興味の高さです。
弊社のアンケート調査で「インナービューティに関心がある」と回答した人のうち42.9%が「インナービューティ関連の起業に興味がある」、26%が「いつかは、あるいは将来的に起業してみたい」と回答し、約7割近く(68.9%)の人がインナービューティの「起業」等に興味を抱いている結果となりました。
また、「既にインナービューティ分野で起業している」「起業を準備中である」といった人の回答も6.5%ありました。
「インナービューティはプライベートで興味ある分野で、仕事にするとは考えもしなかったが、起業することで自分の時間をコントロールできるので最近興味がわき始めた」(35歳・会社員)、「現在の仕事は収入を得るためと割り切っているが、将来的には自分が興味のある『女性が内面から綺麗になれる分野』で趣味と実益を兼ねた仕事に就ければ、こんな幸せなことはない」(43歳・会社員)というように「自身の興味分野」を「無理ない範囲で」「実益に結び付ける」といった趣旨が多い傾向です。
昨今、時間に制約のない仕事の仕方、ライフスタイルに応じた働き方など男女を問わず働き方の多様化が見直されています。こうした潮流もあって、現代女性の間でも自身の経験や知識を活かしやすい「美容」分野で時間をコントロールしやすい「起業」「教室主宰」を希望する声が増えてきたともいえます。
また、インナービューティという分野は、単に自身の美容センスや感性だけでは成り立たず身体や食材に関する膨大な知識も必要です。女性の「自己研鑽をしながら自己実現を満たし、周囲に貢献したい」という思いは、このような職業に結びつきやすいのでしょう。