【週刊粧業2018年11月26日号5面にて掲載】
年末が近づくにつれ、美容業界では巷の美容系媒体・コンテンツにおいて「ベストコスメ大賞」が発表される時期になりました。
「ベストコスメ大賞」の冠は、美容関心層、消費者にとってどんな存在感なのでしょうか。先日、弊社コスメラウンジで会員メンバーを対象に行った座談会でも、この「ベストコスメ大賞」が話題に上りました。
座談会メンバーはフォロワー数が相当多いマイクロインフルエンサーと呼ばれる人、化粧品が好きで店頭や美容系イベントによく足を運ぶ人、媒体社の読者ブロガーに登録している人など様々ですが、共通するのは普段から多くの化粧品に触れている審美眼のある人たちです。
彼女らのベストコスメ大賞の捉え方としては「ベスコスは、かなり気になり参考にするが、高い製品であればあるほどすぐに購買には結びつかない。リサーチしてまず試し、良かったら買う」という意見が大半でした。
「ただし、プチプラのベストコスメ大賞の製品は試さずとも即買いすることが多い」というコメントにも、参加者は大きく頷いていました。いずれにせよ、ベストコスメ大賞的な冠は、行動を起こすきっかけには大きく貢献しているようです。
「話題のもの」「評判が良いもの」はサンプルでも現品でも「使ってみたくなる」のが共通意見で、メディアでもSNSでも話題になっているものにはかなり敏感な様子でした。
また、普段の美容情報の収集にも余念がなく、今自分がいるエリアで何らかの美容イベント(サンプリングキャンペーン、タッチアップイベント等)がないか、美容仲間のSNSなどの情報網を駆使してリサーチし、当日飛び込み参加できるものには「なるべく参加をしている」と参加者全員が口を揃えたのは大変興味深い点でした。
座談会を通じて改めて感じたのは、美容関心層でもありマイクロインフルエンサーでもある彼女たちは、自分の興味・関心を満たすだけではなく、収集した美容・コスメ情報を発信することもモチベーションの一つであるということです。
特に「まだよく知られていないものを発信する喜び」へのパワーに大きなものを感じたのと同時に、企業・ブランドにとってはこの興味へのパワーと上手に共存しない手はないと実感しました。
貴重な生の声を拾いつつ、最新の動向をリサーチしながら、自社製品をPRできる場を作り出していくことができる「座談会形式PR」に大きな可能性を見出した次第です。