【週刊粧業2020年7月20日号14面にて掲載】
通販事業を成功させるためには、新規客をいかに効率よく獲得するかがとても大切ですが、そこばかりに気を取られ安い価格のオファーを重視した広告クリエイティブに寄ってしまうと、新規客は獲得できるが、2回目購入に至らないといった課題を抱えることになります。
そこで、新規客を獲得する時点で、本当に必要とする人に商品が届くようターゲットが明確な広告クリエイティブを作ることが大切です。
そのためには、広告を見た時に誰のための商品で、何をどのように解決してくれるのかを分かりやすく表現できているかが重要となっていきます。
化粧品通販会社A社は、自社の独自性を全面に出した広告表現と買いやすい価格の提供による広告クリエイティブで新規を獲得してきました。
広告自体の反応は良く、CPRから判断しても、この時代にその価格で新規を獲得できるのはスゴイと驚かれるほどの数値を出していました。
しかしながら、獲得したお客様は、その商品で何を解決したいのかという具体的な課題を持たずして、買いやすさに魅力を感じた方が多かったせいかなかなか、2回目購入率を上げていくことはできませんでした。
そこで、この商品は誰の、どんな悩みを解決でき、どのような未来を提供できるかを明確にしたクリエイティブに変えた結果、レスポンスはもちろんのこと、2回目購入率も上げていくことができました。
実際に、受電時のお客様の声を聞いてみても、購入の決め手は、『○○を解決できるなら、しばらく使ってみたい』と思ったというお声が多く、商品への期待が購入理由となっていることがわかりました。
健康食品会社B社は当初、レスポンス重視で安いオファーをメインとした広告を出稿していました。しかし、レスポンスは良いものの2回目購入の数字が悪く、採算が合いませんでした。
お客様にアウトバウンドして話を聞いたところ、価格が安いから買っただけで、商品の必要性をあまり感じてないという回答が多くありました。
当初は新聞の全5段広告で実施していたのですが、サイズを全15段(一面)に変更し、情報量を増やしたクリエイティブに変更しました。
オファー自体は変更しなかったのですが、商品理解が進んだお客様の注文が増え、費用対効果も採算に合うようになりました。
安いオファーやインパクト重視の広告でレスポンスをとっても2回目購入につながらないと広告費の回収すらできません。商品の必要性を強く感じていないお客様にいくらフォローしてもなかなか次につながりません。
2回目購入は初回購入後のフォローだけでなく、広告自体も影響を与えます。2回目購入率アップを目指す際にはぜひ広告のクリエイティブも意識しながら施策を検討していってください。