中国化粧品市場は、P&G、ロレアル、資生堂、アモーレ・パシフィックなど、日系、欧米系、韓国系ブランドメーカーが中心の市場ですが、圧倒的多数を占めるのは、約3000社あると言われているローカルブランドメーカーです。 老舗のローカルブランドメーカーは、羽西、小護士、絲宝日化、大宝化粧品、丁家宜が、欧米系ブランドメーカーに買収されるなど、厳しい状態に陥っていますが...
前回の伝統的チャネルと直販チャネルに続き、今回は、新しいチャネル、会議営銷(宣伝講習販売)チャネルの2つのチャネルについて見ていきたいと思います。 ①新しいチャネル 新しいチャネルとしては、ネット通販やテレビ通販などのチャネルがあげられます。特に、成長が著しいのはネット通販です。北京正望諮詢有限公司が行った調査によると、中国におけるネット通販の...
中国での美容健康食品の販売チャネルは、伝統的チャネル、直販チャネル、新しいチャネル、会議営銷(宣伝講習販売)の4種類に分類することができます。伝統的チャネルとは、卸や代理を利用したチャネルで、スーパー、薬局、百貨店などを最終消費者との接触点とするチャネルです。 中国の旧正月などに贈り物として購入する場所としてはスーパーが強く、自分で服用するための美容健康食品を購入す...
中国の美容健康食品市場では、一部のメジャーブランドが市場での存在感を増し、無名ブランドはますます萎縮する傾向にあり、消費者のブランド志向が明確な市場となっています。 美容健康食品市場の大手ブランドとして代表的なものは「太太」「養生堂」「万基」「青春宝」「昂立」などです。これらの大手ブランドは、大規模な広告宣伝によるブランド構築、大学などの研究機関への寄付金、売場での...
日本ではここ数年、内外美容の観点から、美容健康食品市場が活発化していますが、これは中国でも同様です。中国では「内服美容」と呼ばれ、今、消費者の間でブームになっています。 一般に広く販売されている美容健康食品の多くは、シャクヤクやトウキ、カイケイジオウなどの生薬、あるいは蜂蜜などの天然成分を配合し、「天然成分」や「純天然」を強調しています。市場は順調に拡大、2010年...
中国美容整形市場は、近年の国民の生活水準の向上と美容に対する意識の変化により、急成長しています。中国美容整形協会によれば、ここ数年、GDP成長率を上回る成長を見せ、2009年に美容整形を受けた患者は300万人、美容整形クリニックが5万件以上で、クリニックの年間営業収入は150億元(1元=12.5円で計算すると1875億円)に成長したとのことです。 中国美容整形市場の...
日本のかつらなどの毛髪業市場は、ここ数年微減傾向で推移しており、2009年は1390億円に落ち込んでいます。(出所:弊社発刊資料「ヘアケアマーケティング総鑑2010年版」) 日本の毛髪業市場は、今後も大きな成長は望めないため、業界の大手企業は、消費市場として急成長を続ける中国市場の開拓に注力しています。 大手企業の中で...
中国化粧品市場が急成長する中、多くのブランドメーカーや受託メーカーが、中国化粧品市場に進出を果たしておりますが、近年注目を集めているのが、化粧品原料メーカー・商社の中国展開です。 2011年2月の22~24日に、中国最大級の化粧品原料国際展「PCHi」が、深セン市の深セン会展中心で行われました。弊社の現地スタッフによれば、今回の出展者数は24...
ここ数年、日系ブランドメーカーが、中国進出及び中国事業を強化する動きが顕著となっていますが、最近では、受託メーカーが中国事業を強化するケースが増加しています。現時点で中国に生産拠点を構える主な受託メーカーは、アサヌマコーポレーション、東色ピグメント、トキワ、日本コルマーといったところです。 アサヌマコーポレーションは、2007年に現地法人を立ち上げ、2009年に上海...
中国には100万店以上のヘアサロンがあると言われておりますが、大衆ヘアサロンが中心の市場です。中国で大衆ヘアサロンのチェーン店と言えば、上海文峰美友美容と永琪美容美友が有名です。 永琪美容美友は「永琪(YONGQI)」を440店展開しています。会員数は80万名、年間売上高は10億元を越えており、美容学校も所有しています。 上海文峰美友美容は「...
中国では化粧品市場だけでなく、エステ・スパ、ネイルなどの美容市場も拡大しています。 中国のエステ・スパ市場には、インドネシアの「マンダラスパ」、タイの「バンヤンツリー・スパ」、フランスの「エビアンスパ」など、世界的に有名なスパが続々と中国へ進出しています。外資系に対する中国資本(特別行政区である香港含む)では、シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツが展開する「チ...
中国における訪販は、1990年代前半に外資系企業によって導入され、企業家精神の強い中国人に人気を博し、新しい販売形態として普及しました。しかし、不法企業によるネズミ講や詐欺による消費者被害が多発して、社会問題となりました。そこで、98年4月、中国政府は「傅銷経営活動禁止に関する通達」を出し、訪問販売を全面禁止し、訪販ルートは消滅しました。その後、01年に中国がWTO加盟した後、欧米各国から...
中国化粧品市場で百貨店、化粧品専門店に次ぐチャネルとして注目を集めているのが、薬局(ドラッグストア)です。薬局(ドラッグストア)チャネルでの化粧品販売を大別すると、①大型の高級薬局に店中店(ショップ イン ショップ)として出店して販売するケース、②香港系に代表されるドラッグストアに納入するケース、の2つがあります。 ドラッグストアと言っても、中国には、日本の様に高度...
急成長を続ける中国化粧品市場は、「メイドインジャパン=高品質」という考え方が強い魅力的な市場ですので、近年、日本の化粧品メーカーの進出が増加しています。 現在、中国化粧品市場の主要流通ルートは、百貨店、化粧品専門店、そして薬局の3つです。日本の百貨店1階で店舗を構えている様なブランドは、中国でも百貨店の1階に出店すれば良いですが、最近、進出が目立っている一般品メーカ...
今回は前回に引き続き、男性用化粧品の使用状況について、北京、上海、成都在住の個人年収20万元以上、20代~40代の富裕層の男性450人に対して行ったインターネット消費者調査の結果についてご紹介したいと思います。 まず、中国人男性の「化粧品に対する毎月の平均支出金額」ですが、74%の男性は化粧品の毎月の支出金額が300元までであり、平均支出金額は233元となっています...
中国化粧品市場といえば女性用が中心の市場で、男性用化粧品市場が話題に上ることは多くありませんが、現在の中国では、富裕層や80后の男性を中心に、男性用化粧品への興味が高まりつつあります。 男性用化粧品市場に参入しているブランドとしては、ハイプレステージ・プレステージブランドでは「ランコム」「ビオテルム」「クラランス」、「オプレJS」、「クリニーク」ミドル・マスブランド...
上海は、中国に進出しようとするブランドの最初の出店地、もしくは旗艦店の出店地として選ばれることが多い都市です。 上海の高級百貨店や有名商業施設の入居条件は厳しく家賃も高いので(路面店も同様です)、上海の店舗だけで考えると採算を取りづらいのが実情ですが、各ブランドは、こぞって上海に出店しています。 で...
中国マーケットは、世代間のギャップも大きいことが特徴です。中国は建国以降、文化大革命や改革開放など、大きな社会変化があり、それらの変化が、各世代の価値観に大きなギャップを生んでいます。 改革開放前を経験した世代は「倹約が美徳」という感覚を持っていますが、1980年代生まれの世代は、改革解放後の経済発展とともに成長したため、それ以前の世代と違っ...
中国は約13億人の人口を持つ巨大なマーケットですが、ヨーロッパより広い国土を持つ国家ですので、地域によって事情が異なる点があります。 第一は、経済力の違いです。以下に主要12都市の社会消費品小売総額をまとめています。 社会消費品小売総額は、国民経済における各業種が住民や社会集団に直接販売する消費財の総額で、社会消費とし...
皆さん、初めまして。コラム「中国美容マーケットニュース」の連載を開始することになりました、矢野経済研究所の浅井潤司と申します。 「矢野経済研究所って何をやっている会社?」とか、「矢野経済研究所の事業領域は国内だけじゃないの?」という方も沢山いらっしゃると思います。そこで、連載開始にあたりまして、矢野経済研究所のご紹介をさせて頂きたいと思います。 ...
浅井潤司
(株)矢野経済研究所主席研究員
2000年に矢野経済研究所に入社後、主にビューティー・リラクゼーション業界の市場調査、分析業務を担当。また、調査・分析業務だけでなく、中国市場進出支援、販路開拓支援、新規事業支援、地域振興・産業振興支援などのコンサルティング業務も手がけている。
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