化粧品マーケティング情報

化粧品メーカーの健食事業参入におけるブランディング戦略

 化粧品に特化したマーケティング事業を展開する(株)ソフィアリンクス(所在地:東京都港区/代表取締役:三原誠史)は、「化粧品メーカーの健食事業参入におけるブランディング戦略」についてのレポートをまとめた。

●「化粧品」と「美容・健康食品」両事業への相互参入事例

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 近年、化粧品メーカーの美容・健康食品事業参入、美容・健康食品メーカーの化粧品事業参入が相次ぎ、多くのメーカーが「化粧品」「美容・健康食品」両事業に相互参入している。  従来、化粧品事業と美容・健康食品事業はそれぞれ単独で取り組むケースが多く、両分野を手がける企業は少数であった。

 昨今では、各企業が高齢社会の中で高まる「健康志向」と「美容におけるアンチエイジング志向」の高まりに呼応し、化粧品メーカーは美容・健康食品を開発し、一方で美容・健康食品メーカーも化粧品開発を積極的に行うようになった。

 背景には、各企業の多くの既存顧客が美容と健康というテーマに対して共通する強い関心を示していることがあり、既存顧客へ新カテゴリーの商品訴求を行うことで、クロスセル=客単価UPにつなげる狙いがある。

●化粧品事業事業拡大のステップ(例)

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 化粧品事業の拡大ステップとして、レベルにはそれぞれ差があるものの、化粧品分野の強化後に美容・健康食品分野へ進出するケースが多々見られる。

●「スキンケア」(収益性の高いスキンケアで事業基盤の構築を行う)<取り扱いアイテム分野を拡大・強化>●「メイク分野への展開」or●「ヘアケア分野への展開」or●「ボディケア分野への展開」→●美容機器分野への展開(化粧品だけでなく、美容機器や化粧雑貨などの周辺機器分野に進出)→●美容・健康食品分野への参入(化粧品事業と親和性の高い美容・健康食品分野へ進出し、事業拡大する)

●「化粧品&美容・健康食品」のブランド戦略

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 「化粧品&美容・健康食品」両事業に参入する場合に取るブランド戦略は以下の2タイプ。それぞれの概要は以下のとおり。また、両方の戦略を併用する企業も見られる。

【化粧品ブランド連動型】

 既存化粧品ブランドに美容・健康食品を追加する。あるいは発売する美容・健康食品の商品名に化粧品と共通した名称をつけて連動性を訴求する。

【美容・健康食品単独ブランド型】

 化粧品ブランドの知名度・ブランド力などを利用せず、単独の美容・健康食品ブランドとして訴求する。

【併用型】

 「化粧品連動型」「美容・健康食品単独型」の2つのタイプを併用し、健康食品の商品展開を行う。

●化粧品ブランド連動型事例①

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 富士フィルムや再春館製薬所では、「外側から化粧品、内側からサプリメント」の内外美容の考え方から、化粧品+サプリメントを同じブランドで展開している。

「富士フイルム」

化粧品「アスタリフト」→美容サプリメント・ドリンク「アスタリフト」

 富士フイルムでは、化粧品ブランド「アスタリフト」から、コラーゲンドリンク「アスタリフトコラーゲンドリンク」等の美容・健康食品を販売している。

「再春館製薬所」

化粧品「ドモホルンリンクル」→年齢美習慣「飲むドモホルンリンクル」

 ドモホルンリンクルでは、化粧品ブランド「ドモホルンリンクル」から、美容・健康食品「飲むドモホルンリンクル」を販売している。

●ブランド戦略の比較(メリットとデメリット)

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 「化粧品ブランド連動型」「美容・健康食品単独ブランド型」のメリット・デメリットは、以下のように整理できる。

◎化粧品ブランド連動型

【メリット】
•化粧品と関連付け「内外美容」訴求が可能。
•既存化粧品ブランドの知名度・ブランド力などを利用することができる。つまり、新たなブランド価値を構築する必要がなく、これまで蓄積してきた既存ブランドの価値を基盤に事業展開ができる。

【デメリット】
•既存化粧品との親和性が低い(成分が異なるなど)商品を導入した場合、化粧品連動型の商品として販売しづらい。(同一ブランド内でコンセプトに矛盾が生じ、ブランド価値が低下する場合がある)

◎美容・健康食品単独ブランド型

【メリット】
•化粧品ブランドと一線を引くことで美容・健康食品としての独自のブランディングが可能となる。
•すでに会員化している化粧品顧客に対して、訴求・販売することができるので新規顧客獲得のリスクは低く、単独型であったとしても比較的安定した事業展開ができる。

【デメリット】
•単一成分を訴求する商品(例:プラセンタ、コラーゲン、青汁、亜鉛サプリなど)は、競合が多く差別化が難しい。
•ドラッグストアチャネルの場合、価格競争に陥りやすく、収益性を確保することが難しい。

●美容・健康食品ブランディングの3要素

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 先述の通り美容・健康食品市場参入企業は年々増加しており、日常生活における美容・健康食品の常用化が加速している。ますます激化する美容・健康食品市場における競争力強化ためには、ブランディングが重要なファクターとなりつつある。美容・健康食品ブランディングの構成要素は①開発・製造に関するストーリー性、②成分特性、③化粧品ブランドとの連動性の3つがあり、以下のように整理できる。

「美容・健康食品のブランディング要素」

①開発・製造ストーリー性

【ブランディングのキーファクター】
•独自の研究開発エピソード
•高度な開発&製造技術
•厳しい品質管理基準など

②成分特性

【ブランディングのキーファクター】
•上質な成分・希少性の高い成分
•成分の安全性・安心へのこだわり
•自然志向に応える産地へのこだわりなど

③化粧品ブランドとの連動性

【ブランディングのキーファクター】
•化粧品ブランドのブランド力活用
•化粧品ブランドのイメージ活用
•独自の美容理論との関連性
•化粧品の成分活用など

健食事業参入におけるブランディング戦略.pdf
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