近年の紙おむつ市場は、少子高齢化により明暗がくっきりと分かれている。出生人口の減少により縮小が続いていたベビー用紙おむつ市場は、2013~2015年頃まで海外転売需要により大幅な伸長が続いていたが、16年以降はその動きが沈静化しはじめ、17年も継続して縮小する見込みだ。
花王は、インバウンドや海外転売による需要が落ち着き、本来の日本人消費者の需要に戻りつつあるベビー用紙おむつ市場において国内需要を再度獲得することに成功し、「メリーズ」のSCIシェアが伸長している。
ユニ・チャームは、国内の対象人口が縮小を続けている昨今のベビー用紙おむつ市場に対して、「3つの入口強化」「L・ビッグサイズの健全な育成」「ハイプレミアムおむつの構成比拡大」を柱に、市場拡大に向けて施策を展開している。
P&Gでは、乳幼児用紙おむつ市場について、インバウンドの減少により縮小傾向にあったが、2017年の夏頃から回復傾向に向かっていると捉えている。
大王製紙は2017年11月、「GOO.N(グ~ン)」を、通気性を大幅に高め、「まっさらさら通気」シリーズとしてリニューアル発売した。
王子ネピアは2017年2月、ベビー用紙おむつ市場で高品質高価格帯となる新ブランド「ネピア Whito(ホワイト)」を、アカチャンホンポ限定で発売した。
今特集では、紙おむつメーカー各社(ベビー用=ユニ・チャーム、花王、P&G、大王製紙、王子ネピア/大人用=ユニ・チャーム、花王、大王製紙、王子ネピア、フラックス)の取り組みを紹介する。
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